修行編【5】
攻守を替えた立ち合いも、最早まぐれではなく数本入れることができるようになり
ムニュもかなり防げるようになった頃、師匠は双葉に言った。
「よくぞここまでの修行に耐えたな。最終段階に進むが、
この試練はエロ、、、きついぞ、覚悟はよいか?」
(エロイと言ったよな?嫌な予感がするが、、、是非もなし)
「お願いします!」
「東風流の師範代を倒した技を伝授してやろうぞ。」
「なんと⁈本当でございましょうか?是非とも!」
「よかろう。人体には急所が多くある。キャンタ、、金的、眼球、人中などほとんどが鍛えにくい。
その中でも特に指で正確に突けば一撃で相手を倒せる急所が秘孔じゃ。
それを伝授してやろうぞ。耐えれるならな。」
「どのような試練にも耐えてみせまする。」
「では、全部脱げ!」
「は?」
「全部脱げと言ったのじゃ。決してやましい気持ちからではにゃいぞ⁈
以前の丹田の時のように道着の上からでは正確な位置がわからにゃいのだ。」
スケベモード突入で噛みまくり!
(さてはまた触りまくるつもりだな!エロ親父め⁈)
「、、、脱ぎました。」
「儂が指で押さえた場所を覚えるのじゃ。良いな?」
「承知しました。」
「まずはここじゃ!」と双葉のみぞおちに触れた。
「フヒッ!」思わず声が出た。
「次はここじゃ!」 「フヒッ!」
「こことここじゃ!」 「フヒッ!フヒッ!」
十数か所すべての秘孔の位置の伝授が終わった。
時折間違えたふりをしては好き勝手され放題であったが。
軽く指で触れられただけだが全身から力が抜けて双葉はぐったりして
大の字で横たわっている。
この機会を見逃す林石龍ではない!
絶好のポジションからの最高奥義〖ずりネタお宝永久保存〗が発動された。
この時エロ親父は更に一段格上のエロ師匠まで昇華した。
修練は最終段階に入っている。
攻守を交代して繰り返す立ち合いでは秘孔に掌底を当てる事を目標とした。
双葉の上達は凄まじく、三本に一本は攻守ともに取るれるようになっていた。
ただ発勁だけはなかなか上手くいかない。
下丹田に気を貯めることはできるようになったが、その貯めた気を掌底から
発動する感覚がよく分からない。
試行錯誤のすえ、掌底を大木に当て僅かな隙間で叩く。
正確には叩くというより振動させる感じか。
このやり方は発勁とは似て異なるものではあるが、双葉はこちらのやり方が
自分に合うと信じて続けていくと決めた。
エロ師匠との鍛錬は続く。
修行は実践形式の申し合いに移っていく。
時折、強引なセクハラを受けつつも、めきめき腕を上げていく双葉。
修行を始めて2年が経ち、15歳になった双葉にエロ師匠は言った。
「どうやらおぬしに教えられることはもうないようじゃ。
唯一教えていない最高奥義は女子には教えられる技ではないからじゃ。
よって、今をもってこの国で言うところの免許皆伝と認めよう。
よくぞここまで成長した!(胸以外じゃが)」
「なぜ、女子では無理なのでしょうか?」
「それはその、、、キャンタ〇とちん、、、あれがないと意味がないからじゃ。」
(さてはエロ系だな⁈ 深くは聞くまい。)
「今までご指導ありがとうございました。」深々と頭をさげた。
「儂は明日中国に帰るが最後に申し合いを望むか。」
「いえ、望みませぬ。師匠に怪我などさせるわけには。」
「言いおるわ。毎日の鍛錬を怠らなければ、双葉、おぬしはまだまだ強くなれる。
が、肝心なのは今後何をなすべきかにかかってくる。よくよく考えて決めよ。」
「承知しました。師匠の遺言として胸に刻み込んでおきまする。」
「儂はまだまだ死なぬぞ。 胸に、ない胸にしかと刻むがよい。」
「師匠、やはり申し合いを望みまする。ボコってやるぞ、助平じじい!」
一瞬の隙をつきエロ師匠は逃走していた。
信じ難いが齢50歳?にして双葉と走力が変わらない。
(もう追いつくのは無理だな。まあこれまでの恩に免じて許してやるわいな。)
故郷をでて、堺の町に向かうと決めたのはこの3日後のことだった。
何をなすべきか考え抜いた結果が、戦のない太平の世を目指す!であった。
東風流当主であり母である東風雪風に決意を告げると、拍子抜けするぐらいあっさりと許された。
そのうえ、家宝の宝剣、神風と2000貫を持たせてくれた。
破格の餞別に感激を隠し切れない双葉は、涙が出そうになるのをこらえ母と姉に背を向けて「行って参ります。」とだけ言うのがやっとだった。
今ここに、一人の若武者が故郷から戦国真っただ中に飛び立った。
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