日々(2)

「よし じゃあホームルームやるぞー挨拶」

学級委員長の酒井徹也が大きな声で

「起立 気をつけ お願いします」

挨拶が終わり 小川は今日の連絡や注意点を長々と話し始めた 毎回時間たっぷり使って話すのだろうか。僕でも眠くなる。もちろん朝練コンビもウトウトしている。なんなら半分寝てると思う。

チャイムが鳴り やっと終わった。

「よしホームルーム終わりだ挨拶」

さっきも真面目に聞いてただろう酒井は大きな声で言う

「起立 気をつけ ありがとうございました」

数学のプリントを持った景都がそそくさと走ってくる。

景都の席は僕の列の前から二番目その前の席が昂だ。

「碧様 プリント見せて頂きありがとうございました」

お辞儀しながら景都は渡してくる

「はーい 放課後のコンビニ忘れないでよ」

「もちろんですとも 碧様へのお礼なので」

そんな会話をしていたら大きなあくびしながら昂がやってきた。

「碧様 ありがとうございました」

眠そうな顔して言ってくる。

「こうも放課後忘れんなよ」

ロッカーから教科書を持ってきた若葉さんは昂を見て言う。

「落合くんに任せきりは人としてダメになるよ 」

「わかってるんだけどさー 課題のこと覚えてないもん」

「自分で少しでも課題やるようにこれから頑張っていこ」

若葉さんが昂を励ましている。

「親だけじゃなくて若葉ちゃんにまで言われちゃったかー」

「これは昂も頑張るしかないなぁー」

景都が呆れた顔して言う

「だねー」

僕も景都に共感している。

「そういえばさ 来希来てないね休みかな 」

昂が言う

来希とは藤田来希 同じクラスのバスケ部で背が高い。

昔、僕と同じバスケのスポ少に通っていた小学生からの友達だ。中学は別々だったけど。

昂がなんか思い出したかのように喋り出す

「来希 病院でも行ってんじゃね?」

景都もあっ!って顔してる

「なんか 昨日帰りにバスケ部見たら来希痛そうな顔してたし」

「えっそうなの 僕はすぐ帰ったから知らなかった」

「まぁ碧は部活してないもんな」

景都はそうだよなって顔してる。

「そうだ 私も藤田くん見たよ」

「昨日はたまたま塾まで時間があって図書室で勉強してたの」

「そろそろ帰ろうと思って学校を出る途中に」

「そしたら 体育館からいってーって聞こえて来てなんだろって思ったから覗いたの」

「そしたら 藤田くんが囲まれてて大丈夫かってなってたの」

「若葉さんも見てたんだ 僕だけ仲間はずれじゃん」

「あおだけ仲間はずれだな」

ニヤニヤしながら景都が言う

そんな会話していたら授業が始まるチャイムが鳴り2人は急いで席に戻って行った。

 古典の先生が教室入ってきて酒井の挨拶をして古典の授業が始まった。

古典の先生が和訳や書き下し文を先に書きノートにみんなが書いてから説明するのでその間に教室を歩いて寝てる生徒を起こしていく。

もちろん 昂が一番最初見つかり起こされている。

「足立 ノートちゃんと書いてるか?」

「書いてますよー 見ます?」

眠そうな声で言っている顔は見えないが多分昂は寝てたと思う。

「質問で返すなよ じゃあみるか」

ノートにはなんて書いてるかわかんない字が書いてあった。

「なんて書いてんだよ 読めないぞ」

「ウトウトしながら書いてるな」

「足立 しっかり書き直せよ」

そう言って先生は回り出した。

景都はというと先生が歩き出すと謎の能力があるのか分からないが起きるので先生にはバレていない。

僕はその2人と違ってノートをしっかり書いている。

若葉さんの方をチラッと見ると綺麗な字でしっかりまとめながら集中して書いてる。

テスト前とかにまた「碧様 ノート見せてください」とか2人に言われるなって考えながら呆れた。

今日はたまたま当たらなかったのでよかった

昨日の復習とかで生徒をよく当ててくる先生なので当たらずに授業が終わり安心した。

「挨拶するぞー」

 酒井がしっかり挨拶をし授業が終わり教室がザワザワしだした。

若葉さんは笹野さんに連れられ廊下に出て行った。

笹野美菜 明るくて気遣いができる優しい人だ。特に若葉さんと仲が良くよく二人は一緒にいる。

で僕のほうにはうるさいサッカー部コンビが歩いてきた。

いつもは来希も一緒だが今はいないので2人でやってきた。

スマホ片手に昂は

「そろそろ来希にメッセージ送ろうぜ!」

「だなー なんか案ある人手上げて」

僕もすぐ昂に乗っかった

「はいはーい」

景都はすぐ手を挙げた

「じゃあ 景都くん」

昂が指名をした

「コンビニで碧にお菓子奢ることになってるから来希も学校こいよ」

「で どうですか?」

自信満々な景都が言う。

「採用でいいですか?昂さん」

「うーん まあいいか」

呑気に昂がいいそのまま来希にメッセージを送信した。

「次授業終わってるころには来てるか」

景都が腕を上に伸ばしながら言う。

そんな会話していたら授業始まりのチャイムが鳴りそうな時間になっていた

若葉さんと笹野さんは教室戻ってきて笹野さんは自分の席に戻った。

「ほらほら 二人とも授業始まりそうだから席戻りなよ」

若葉さんに言われ二人は渋々席に戻った。

次は英語コミュニケーションの授業だ。

英語はペアワークが多めなので若葉さんとよく話す。

チャイムが鳴って英語の先生が教室に入ってきた。



 

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