第9話、Kさん&Yさん 監視カメラ
今回は、KさんとYさんの話である。
いつものように事務所で仕事をしていた。いつものようにYさんの雑談も始まった。
この時は、Yさんの自分の将来についてだった。
Yさんの声は大きく、内緒話でも声は大きい。当時、事務所には上司であるKさんもいたが、派遣社員であるYさんは大きい声で「自分はここから早く独立したい」といっていた。
話をしていると、YさんのそばにKさんが寄って来た。Yさんがパニック状態になった。KさんがYさんのそばから離れていく。
Yさんがいうには、
「何で、Kさんに私の話が聞こえるんだ!?」
私はきょとんとして、
「いや、(Yさんの)声大きいし…」
突然、Yさんが頭を抱えて喚き出した。
「そうだ! きっとそうだ。机の下に監視カメラがあるんだ!」
それは、Yさんのいままでにないパニック状態であった。
異変に気づいたのか、またもや、KさんがYさんに近寄って来る。私の方を見るが、私もYさんの異変の原因がよく分からない。
KさんがYさんの元を離れて自分の席に返ろうと私のそばを通りがかった時、変な声を聞いた。
「スレンダーな女を抱きたい」
Kさんの顔を見ると口は開いてはいなかったが、事務所には他に誰もいなかった。
以前に、Kさんが「僕は奥さんを愛しています」といっていたのに、いきなり何だろうか?
Kさんの奥さんはスレンダーな人何だろうか。
目の前のYさんもスレンダーな女性だった。
……え、こっちのこと?
見上げると、そこには神棚があった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます