第3話、派遣(仮)Yさん 派遣の先輩
株式会社サンキュー運輸には、私の他にも派遣社員がいた。(仮)Yさんである。
Yさんは、自分の好みをはっきり言う人だった。
とにかく「お洒落をしなきゃ」といい、「お洒落をしないともてない」といい、外見がぱっとしない人間を見ては「アイツ、ダサイ」の連発だった。
私よりは、派遣社員の先輩であったが、途中で仕事を放棄し始めた。最初から、文句ばかりいう人であったが、ある日、正社員が仕事を振っても、「それは(他にいた)〇〇にやらせばいいだろ!」というようになっていった。
とうとう、就業時間に会社のソファーで寝るようになり、朝に出社してタバコを吸いにソファーに行き、そのまま、ごろ寝、昼頃起きてご飯を食べ、午後も昼寝して、終業時間前に起きて、そのまま帰宅というスタイルになっていった。
私が、この会社に派遣で来た頃にはそんなに仕事がなかったので、このYさんの雑談話をよく聞いていた。
最初の頃は、仕事はあまりなく暇であった。Yさんの話にはソファーを見て、「暇だから、ずっとあそこで寝ていたら怒られるかな」という話もあった。
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