2話

「警察だ」


ビクッとなった俺はすぐさま玄関へ駆け寄る。戸を開け、身構える。


「なんですか…」


まさかのお隣さんだった。

最近の警察はインターホン押さないのか。(ちゃんと押すと思います)

気まずかったのでそのままコンビニへチャリで行く。

お決まりのじゃがりことジュースを持ってレジへ向かう。


「348円になります」


ちょっと高いと思いつつもお金を出す。今日はバイトで12,000円も稼いでしまったから、しばらくはお金に困らないだろう。


じゃがりことジュースとともに、ネト◯リで映画鑑賞。

4Kテレビの迫力と、この前親が買ってくれたスピーカーが合わさる。


「これ無料映画館やん」


感心している矢先、警察に事情聴取されたお隣さんがインターホンを押してきた。


「なんだよ、今いいとこなのに。

   はい、なんですか」

ドアを開けるといきなり怒鳴ってきた。


「おい!お前がやったんじゃねぇのか?」


高圧的な態度で詰めてくる。いや無理があるだろ。いい年してそんなことも分からないのか?


「なんでそんなこと疑うんですか」


冷静にかつ睨みつけると黙って帰っていった。

なんだ、意外と大丈夫だったか。

この時の俺は何も感じることができなかった。

そう、あのオーラの予兆を。

オーラが発動する瞬間、相手の体が一瞬光る。

知覚できないとオーラは発動できないのだが、

なぜか発動してしまった。


ここからオーラの暴走は始まった。


はじめは俺に話しかけた人が順番に更生していく。

そう、誰も俺に近寄らなくなるのだ。

まだ楽な方だった。

最終段階まで来ると、俺の視界に入った人から一瞬光っていく。

気づけば俺の周りの人は消え、動物さえも俺から離れていくのであった。












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