第3話 魔法少女 怒りの鉄拳(この話に怒り要素は特にありません)
「ユイってどうして魔法少女になったの」
ヒバナはユイに質問を投げる。
「え?戦闘中に聞く話!?」
ユイは拳で虚影を殴りながらツッコむ。
「それもそうだ!さっさと終わらせるよ!」
ヒバナはミニガンを生み出し、虚影達を粉々にした。
「相変わらず火力が高い…」
「ユイが無さすぎるだけでしょ」
「それは…まあそうだけど」
ユイとヒバナは、虚影が全滅したことを金田に確認を取り変身を解除する。
「それでどうして魔法少女になったの?」
「…それは…」
『それは私が説明しよう』
いつの間にかDr.モフルが現れた。
「うわでた」
『うわとはなんだ!じゃあユイが魔法少女になった話をしようか!あれは今から三十六日…あ、回想シーン入りまーす』
「信じられないかもしれないが…単刀直入に言おう。魔法少女になってくれないか?」
とある街角のカフェ。ユイは金田と二人で食事をとっていた。
「魔法少女?」
「…ああ、魔法少女だ」
ユイは冗談かと思ったが、金田の真剣な眼差しに真面目に言っているんだなと理解する。
「…ちょっと待ってください…金田さんが国とかの特殊な人間なのは分かりましたが…魔法少女って何ですか?」
「本当に何だろうな…いや、説明しないと」
金田はタブレットを取り出し、画面を写す。
そこには現実にあるとは思えない異彩を放つ化け物が写っていた。
「これが、虚影。まあザックリ言うと妖怪とかみたいなものだ」
「…虚影」
「人の強い感情が形になったモノ…らしい。まあ自分はしがない雑用係なんでよく分かりませんが」
「…それで魔法少女って何ですか?」
「何だろうな…僕もよく分かんねーんだよ…」
金田はタブレットの画面を変える。
そこには、先ほど写された虚影と戦っている中学生ぐらいの二人の少女が映された。
「これが魔法少女だ。奴らに対抗できる唯一の…いや完全に唯一って訳では無いが、今用意できる最大の方法だ」
「…魔法少女!」
ユイの表情が――
「ちょいちょい待てーい」
『どうしたのヒバナ今から良い所なのに』
「いや私たちの他に魔法少女居たの!?」
『そういえばヒバナに話してなかったな。まあ君たちの先輩に該当する人たちだよ。システムも旧式、年齢も年齢でキツかったから強くなっていく虚影に対抗するのが難しくなって引退したんだ』
「年齢!?中学生ぐらいって上に書いてますよね!私よりピッチピチじゃんアゼルバイジャン!」
『…あの人たちは実際の年齢と肉体年齢がかけ離れている人種なんだ。そこはツッコまないで』
「はあ」
「おいお前達!証拠隠滅班が来るから急いで撤収するぞ!昔ばなしは車内でも出来るだろ!」
『オーケイアキラ!じゃあ話を戻そう』
「分かりました。魔法少女になります!」
話を聞き、数十秒考えた後、ユイは返答した。
「…良いのか…分かった。これからよろしく」
金田は手を出し、ユイと握手をした。
「…早速君の両親に話をしなくてはな」
金田がユイの両親を説得するのには予想外にもそこまで時間がかからなかった。
金田が自分が国の者だと証明したら、後はユイに判断を任せると言い納得した。
「誰かがやらないといけない事を率先してやろうというのなら、止めるわけにはいかない」
だそうだ。
この判断は親としては…これは一言で言い表せるものでは無いな。
話がずれた。
「これからよろしくお願いします!Dr.モフルさん!」
『よろしくユイ!この天才科学者Dr.モフルの元で世界を救う戦い――(略)』
紆余直接ありつつも、ユイの魔法少女生活が始まったのだ。
…だが。
「変身!変身!へんしーーーーーーーん!!」
「…出来ないな変身」
『適合率は凄まじいんだけどね…こればっかしは鍛錬だね』
ユイは魔法少女に変身できなかった。
「って事は一発で変身出来た私って凄いの!?」
「正直前例が少ないから何とも…ユイちゃんが悪かったのかヒバナちゃんが凄かったのか…」
『また話がずれてる…』
それでもユイは諦めなかった。
理由は簡単。
「私はヒーローに成りたくて魔法少女になったんだ!ヒーローはこんなところでは折れない!」
熱意があって良い事だ。
「…あの二人も限界だ…これ以上戦わせるわけにはいかない…けど虚影が居なくなるわけじゃない…どうする…」
「ユイが変身出来たら…けど、変身できたとしても二人以上の戦闘力が求められるわけだ…難しいね」
Dr.モフルも金田も全力で方法を模索したが、簡単に解決するものでは無かった。
まあここは面白い話じゃない。省略する。
「うわー!」
ザックリ言うと虚影に襲われている人を目撃したのだ。
『クソ!一体だけの出現だから反応が悪いし展開が早い!ユイちゃんは避難しろ!戦うのは無理だ!ここは耐え忍ぶ――』
「いや金田さん!私は行きます!」
ユイは自分の首にかけられたネックレスを確認する。
「変身!」
だが、変身できなかった。
『無理だユイちゃん!』
「無理もありません!私は行きます!それがヒーローですよね!」
ユイは変身することは諦め、生身で虚影に立ち向かう。
「やいやい!この私の目が黒いうちはその悪行は見逃せない!」
ユイは虚影に立ちふさがる。
「あなたは逃げてください!!」
「あ、ありがとう!」
襲われていた男性は逃げ出した。
「あれ、そういえば聞いてませんでしたけど虚影を目撃した一般人ってどうするんですか?」
「これもヒバナちゃんには話してなかったな。ある程度説明した後に口止めをして解放。まあこれは陰謀だ!とか言って拡散してる奴もいたが…まあこのフェイクが簡単に作れる時代に信じられてはないな…ていうか大衆に信じられたら我々のおしまいだ」
『話を戻すよ』
「ああああ!」
ユイは獣の影に殴り掛かる。
しかし、まともに効果が無い。
「!?」
獣の攻撃がユイに炸裂する。
「うわぁ!」
ユイは吹き飛ばされ、地面に倒れる。
『無理だユイ!魔法少女で無い君が…』
「それでも!それでもと言い続けろ!」
ユイは立ち上がる。
「それでも!守りたい世界があるんだぁ!」
ユイは走り虚影に蹴りを入れる。
今度は魂(ダメージ2.5倍)が乗った攻撃だからだろうか。虚影はバランスを崩す。
「やっ――」
だが、奴は雑魚だが一般人間視点では強かった。
「はうっ!」
ユイは再び吹き飛ばされる。
「ぐぐぐ!」
ユイは何とか受け身を取るが、痛みに悶える。
(骨とかは折れてないみたいだけど痛い!ツライ!)
虚影はユイに止めを刺そうとか、飛び掛かり。
(…ここじゃ…こんな所じゃ…終われない!)
「!」
ネックレスが輝きを発する。
「行ける…のか?」
ユイは心で自分が戦えることを理解した。
「…変身!」
ペカー
体が光に包まれたのち、ユイは可愛らしい服装になり現れる。
「さあかかってこい!戦い方を教えてやる!」
虚影は一瞬怯んだが、すぐさまユイに襲い掛かる。
「このぉ!」
ユイは拳を握り、獣に向かい全力で殴り掛かる――
『って訳なの』
「へ~カッコいいじゃんユイ」
「別にそんな…」
ユイは顔を赤くする。
「私が男だったらユイに惚れちゃうかもね。なんちゃ――」
ヒバナは殺意を感じ後ろの席を向く。
「…アカリ…居たんだ…」
「…ユイに…惚れた?」
「じょ、冗談ですよアカリさんアッハッハ!」
ヒバナは笑い飛ばしユイと肩を組む。
「よしこれから私達二人で街を守っていくぞ!おー!」
「お、おー!」
『勢いで誤魔化した』
「違うよヒバナ」
アカリはヒバナの頭を掴む。
「ちょイタイイタイ!」
「二人じゃないよ。私も入れて三人だよ」
「?」
Dr.モルフはアカリの隣に移動する。
『そうそう。彼女のスキルは素晴らしい。だからこれからアカリはアキラに続く私の新しい助手として働いてもらうことになったんだ。サポートに関してはアキラ以上だ』
「そうなのアカリ!?」
「そう!だからこれから私はヒバナを公私共に支える良妻として――」
(…それ言い出したらナノハ…今はDr.モルフか、に僕や証拠隠滅班のロボット達、あの人、それに君たちは会ってないけど裏方も結構いるんだけど…)
「まあ野暮か…そろそろ帰るよみんな」
金田はゆっくりアクセルを踏んだ。
火薬少女ヒバナ すゆる @SuYuRu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。火薬少女ヒバナの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます