第4話
どこからゾンビが来ても大丈夫なように注意しながらパーキングエリアに入る。
パーキングエリアは比較的荒らされてなく、お土産のお菓子やカンパン、缶詰などまだ食べれそうなものがたくさんあった。
「でも一年前のお菓子は怪しいな。賞味期限はかなり過ぎてるし食えそうにない。」
「あたしは食う。ゾンビ食えるなら一年賞味期限過ぎたお菓子ぐらい、いけるだろ。」
そう言ってお土産の梱包を乱暴に破り、ぱくぱくとお菓子を食べ始めた。
明らかに腐った臭いがするが本人はうまそうに食べているので気にしないことにした。
うまそうにお菓子を食べる六凪を見ながらこれからどうするか考える。
このまま高速道路を歩いて次の街へ行けないことはないが一日以上はかかるだろう。
その場合の寝る場所をどうするか、雨が降ったらどうするかなどの不安が残る。
やっぱり何か乗り物が欲しい、そう考えてパーキングエリアの駐車場で車を探そうと思い歩き出す時、
「動くな。」
あたりから十数人の男達が現れた。
どこかに隠れていて隙を窺っていたのだろうか。
一瞬の間に刃物や金属バットを持った男達は俺と六凪を取り囲む。
「やっばぁ、生存者じゃん。」
「しかもゾンビよりタチが悪そうな奴だ。」
「おいおい、お前らそんな口聞いてていいのか?お前らの命は俺達握られてんだぞ。」
リーダーらしき男がこちらにナイフを向けながら脅してくる。
男の風貌は夜の街にいそうな派手なシャツをきた典型的なチンピラのような見た目であった。
「おい男、ありったけの食料とその女置いてけ。
そうしたら命だけは助けてやるよ。」
「いいだろう、食料と六凪は置いていく。」
「はぁ!、酷い、酷いよ。」
六凪が抗議するが無視して手荷物とリュックサックを床に投げる。
「ほら、食料も物資もこれで全部だ。俺はもう出ていっていいか?」
男は笑いながら手を叩き始める。
「はっはっは、従順で結構。いやぁ嫌いじゃないよ、強者に従順な弱者は。お前らその男は逃していいぞ。」
そう男が指示を出すと、囲んでいた男達は六凪と俺が投げたリュックに一斉に群がる。
「食料、食料、食料。」「女、女、女。」
気持ち悪く呟きながら男達はリュックや六凪に群がる。
「すまん六凪、俺はグロいの苦手だからお先に逃げしてもらう。」
「ああ、逃げるなよぉ」
男達に群がられ取り押さえられながら叫ぶ六凪を尻目にパーキングエリアの駐車場に出ていく。
駐車場に着くと近くの壁にもたれかかり、六凪が略奪者をボコボコにするのを待つことにした。
俺が壁にもたれかかっているとすぐに男達の悲鳴が聞こえ始めた。
アイツら六凪にボコられているんだろうな。
悲鳴が男達の必死の命乞いへと変わる。
そこからしばらく経つと
目の前に血まみれの六凪が現れた。
「何人殺したんだ?」
「わたしに群がった奴全員。」
「、、、先に逃げててよかった。六凪が人を殺す時めちゃくちゃグロいからな。」
「グロいのはしょうがないじゃん。頭に血が昇ると力加減できないんだから。それより聞いてよ、あいつらのせいでお気に入りのセーラー服が血まみれになったんだよ、マジ許せない。」
「それはどんまいだか、さっき床に投げた食料はちゃんともってきたか?」
「いや、放置してある。」
「じゃあとってきてくれ。六凪が戦った後の死体がある所なんて俺は行きたくない。」
「わかったよ、ビビり。」
六凪はパーキングエリアの中に向かっていった。
六凪は可憐な少女だが、ゾンビを平気で食べるところからも分かる通りまともではない。
平気で人を殺すし、生き延びるためなら人を簡単に犠牲にすることができる。
その上六凪は人の頭蓋骨を陥没させるほどの腕力と骨を砕くほどの握力を持っている。
六凪に悪意を向けるものがいれば、内臓があたりにぶちまけられ、脳漿が飛び散りみるも絶えない死体が生まれることになるだろう。
六凪は俺が生き延びる上で役に立つが、そのおかげで旅は波乱万丈だ。
本当はゆっくりと平穏に旅ができると思っていたがやはりそうはいかないようだ。
平穏な旅を望みながら俺は旅を続ける。
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