化け狸を見る方法
化け狸と化け狐は日本を代表する妖怪だ。
なんでも、歳を重ねて長生きした狸や狐は妖怪になってしまうそうだ。
化け狐の話はまた今度にするとして、今回は化け狸の話をしよう。
日本全国で化け狸の話はたくさんある。
狐と違って、ユーモアに溢れたドジな化け狸が出てくる話が多い。
しかし、この話に出てくる化け狸はとても勇敢である。
柳田邦男がある本に載せていた話だ。
本が手元に無いので、私の記憶頼りで申し訳ないが語るとする。
雪の中で戦闘中にいよいよ危ないという時に援軍が現れた。
当時の日本軍は黒い服を着ていたが、援軍は白い服を着ていた。
どうにか敵を退けて、周りを見渡すと狸の死体が何匹か見つかったそうだ。
この話以外にも、戦争に参加した化け狸の話はたくさんある。
明治から戦時中まで、あらゆる戦場に化け狸達は現れたそうだ。
人々はこの化け狸達に、敬意を持って軍隊狸と名付けた。
狸は日本では昔から祀られてきた。
傘を被った狸の置物を見た事がある人も多いのではないだろうか。
きっと化け狸達は、自分達を大切にする日本が好きだったのだろう。
だから手を貸してくれたのかもしれない。
化け狸達は現在も存在する。
見る方法は簡単だ、動物園に行けば良い。
野生で見る事は難しいかもしれないが、地域によっては可能だろう。
現代に生きる狸達は何かに化ける事も、人を化かす事も出来ない。
だがしかし、現代を生きる狸こそ化け狸達が命をかけて守った忘形見なのだ。
狸を見た時、あなたは子孫の中で今も生き続ける化け狸達の姿を見る事ができるだろう。
妖怪が見えなくなった日本人へ デンコウさん @naojapan
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