概要
届かぬ想いは、左手に影を落とす。
いつもと違うバス停で、偶然再会した彼女は、もう他人だった。
雨上がりの月が照らしたのは、胸の奥で止まったままの言葉と、左手に光る指輪だった。
「月が綺麗ですね」
かつて交わせなかった一言が、もう戻らない距離を照らし出す。
関係の終わりと、それでも守りたかった何かを描く、静かな夜の掌編。
雨上がりの月が照らしたのは、胸の奥で止まったままの言葉と、左手に光る指輪だった。
「月が綺麗ですね」
かつて交わせなかった一言が、もう戻らない距離を照らし出す。
関係の終わりと、それでも守りたかった何かを描く、静かな夜の掌編。