波崎村公衆便所内児童変死事件
事件の概要・捜査経過(資料)
【事件の概要】
2007年3月18日午前、青森県波崎村にある木造の公衆便所内にて発生した事件。
当時放送されていた『廃村アーカイブ』という廃村を取材する番組のリポーターを務めていた
永井は驚き、慌てて便所を出ると、このことをカメラマンや他のスタッフに報告し、撮影は中止となった。
永井は他のスタッフを連れてもう一度便器の中を覗き、やはり少年が中に入っていることを皆で確認した後、警察に通報した。
通報内容があまりに怪異的であること、波崎村は既に廃村となっていることから、警察の到着が遅れたが、駆けつけた巡査による事実確認が終わると、その後近くの消防団員、署員らが相次いで到着した。
トイレの便器からは、口を開けた少年の頭部が見えており、そこから奥に両足を折り畳んだ状態の体が続いていた。
署員らは少年を便槽内から引っ張り出そうとしたが、当然直径22cmの便器口からは引っ張り出すことはできなかった。
また、便槽の存在から、汲み取り式便所であることは確かだったが、署員、消防団員らが辺りを探しても、汲み取り口らしきものは一切見つからなかった。
やむなく土木会社に依頼して公衆便所の周囲を重機で掘り返し、便器を慎重に破壊することで少年の体を外に出すことに成功した。
少年は遺体として発見されたが、波崎村が既に廃村となっており、情報が極めて少なかったことから、少年の遺体は身元不明遺体とされた。
後に、直径22cmの便器口から、どのようにして少年が便槽内に侵入したのか、侵入の目的はなんだったのか等、不可解な点を検証するワイドショーが連日のように盛んに報道された。
【捜査経過】
少年の遺体は、全身が骨のように痩せ細っており、ところどころ白骨化が進んでいる箇所が見られ、また、少年は左腕を欠損していた。
遺体には一切の糞尿の痕跡がなかったが、水洗いされた後、医師によって司法解剖が行われた。
残っている皮膚には擦り傷こそあるものの、目立った外傷や争った形跡は無かったとされている。
狭い空間で両足を折り畳んだ状態であったことから、死因は胸部循環障害かとされたが、遺体の様子から極めて餓死に特徴が似ており、少年の死因は餓死であると判定された。
また、さまざまな状況と白骨化の進行具合等から、少年の推定死亡時期はおおよそ15年ほど前とされ、少年の年齢は8歳から9歳と推定された。
少年の死亡していた公衆便所は、外壁から便槽内まで全て木造となっており、便槽内は村の他の木造建築物と比べてかなり古く、外壁に限っては比較的新しいものであることが分かった。
ここで不可解な点は、公衆便所の外壁のみが真新しい建築物である点、便槽内の様子から一度も使用されたことがないであろう点、直径22cmというのが通常の便器口に比べて小さい点、汲み取り式便所であるはずが汲み取り口がどこにも見当たらない点であり、これらが捜査を難航させている。
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