重厚で美しい正統派ファンタジー
- ★★★ Excellent!!!
重厚で美しい正統派ファンタジーの序章。
火の魔女の館という象徴的な舞台から、物語世界へ自然に引き込まれました。
シャルロットとカトレアの会話だけで、
王国と帝国の緊張関係、魔女という存在の格、
そして人間関係の機微までが丁寧に描かれています。
不死鳥ヴェルミオンの登場は圧巻で、
「火の魔女」という称号の重みを一気に実感させられました。
派手な戦闘はありませんが、
その静けさの中に確かな戦火の予感があり、
この先の展開をじっくりと追いたくなる、非常に完成度の高い序章です。