第7話 男の道3

 兼続は正直驚いた。しかし利休の顔を見ると、どうやら本気らしい。ゆえに兼続も正直に答える。

「関中王をお討ちになると?」

「いかにも。」

利休は、茶を差し出す。

「関中王を討つのは、至極難しいかと。」

それは百も承知。

利休には、勝算があるわけではなかった。

「わかっておりますわ。

 ただただ、男の意地ですわ。」

と利休は茶を飲む。至極冷静だ。しかも勝てないのはわかっていると言う。

(ふふ、おもろいわ。)

一瞬で兼続は気に入った。男だ。利休は。

「わかり申した。

 助太刀いたしましょう。」

「かたじけない。」

 利休は、兼続を元帥に任じた。官兵衛は恐ろしい軍師だ。しかし兼続なら。。。

「利休様、なんとお呼びすれば

 よいでしょう?」

それには一が答えた。

「帝王様がよろしいかと。」

「わかりました。

 では帝王様、御奉公の手始めに、

 真田幸町殿を推挙いたします。」

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