このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(184文字)
『蛇のくちづけ』は、蛇の性質に象徴されるような、執拗で、それでいて抗いがたい美しさをまとった愛を描いた作品です。冒頭から惹き込まれる、その圧倒的な描写。蛇のぬるぬるした、湿り気を帯びた情と、同時に蛇の冷たい体温を象徴するような緊張感に溢れた作品です。こんな蛇のような人に噛みつかれたら、2度と抜け出せないと納得させられます。逃げなきゃいけない危険な相手に絡め取られていく様子が、秀逸であり、この作品の素晴らしさでもあります。どうぞ、お読みくださいませ。