第3話 キスってどこでするのだろうか

 今日は体育の時間、雨がふっているので体育館でバスケットをやっている。ほとんどレクレーション。男女はコートが分かれている。中ほどに天井からつるした網が張っているが、休んでいる男子は女子ばっかり目で追っている。


 動くと胸がタップんたっぷんと動く子が二人はいる。


 休憩が終わると、ジャージの前にテントを張っている子もいるのがわかる。何見てんのか私。でも、そうでない子もいる。

あとで友達に聞くと、中に短パンをはいているんだそうだ。


 漫画を読んでいると、校舎の裏で何をしているシーンが良く出てくるが、時々覗きに行くが見たことはない。

 橋のたもとでやっちゃっているという漫画も多いが、出くわしたことがない。

 キスをしたい。頭の中は、そればっかりが駆け巡っている。

 だいたい、挨拶ぐらいしかしないのだから、キスすることってない。

 幼なじみとかだと、一緒にいる時間があるので、キスとかに発展することもありそうだけど、私にはいない。


 どこかのWebでは、高校生でセックスをしたいと思っている割合は80%だけど、実際に経験したのは30%未満だという。へー、30%もいるのか。なんて思いながら教室を見渡す。


 目が合った。私の胸を凝視している奴と目が合った。うすうすは気が付いていた。私はウエストが細いので、それほど大きくないけど胸は目立つ。


 友達のさっちゃんとグダグダしてた時、キスしたことあるって聞いたら、顔を赤らめてあっちを向いてしまった。

「へーどこで、だれと」

「いわない」

「私もしたいなー」

「じゃれあってて弟とキスしたんだ」

 なーんだ、と思ったが、チャンスだ

「弟君とキスの練習させてよ」


 ということでさっちゃんの家にきている。弟さんの部屋のドアを開けて、「静香がキスしたいんだって」

 はたとみると、男の子が二人いる。同級生が一人。

 真っ赤になって逃げだした。

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