第2話 いじめだろうか?
「じゃ、みんなとカラオケ行くからさぁ、あとはよろしくね」
小麦色に焼けた手をひらひらと振りながら、
「え、日直の仕事、全部僕がやるの?」
「だからそう言ってんじゃん。何回も言わすなよなー」
「ご、ごめん」
不機嫌そうな
「わかったらいいんよ」
高身長の
クシャっと
「チクったら……わかってるよな」
「言わないよ。安心して
「ならオケ。ってーか
「あ、うん。
「信じてるぜ、
金色のツインテールを振り、お尻が見えそうなほど短いプリーツスカートをなびかせ、細く長い脚で優雅に歩く姿は、足元が学校用のスリッパであるにもかかわらずランウェイを歩くモデルのようだった。
彼はしばらく放心したように彼女が居た場所を見つめ、それから日直の仕事を始めた。
見てしまった。あれは、いじめだろうか?
忘れ物を取りに教室に戻ってきて、窓際の自分の机まで歩いていく中、聞こえてくる話し声の内容がどうにも不穏で思わず最後まで聞いてしまった。まさか恫喝と暴行の現場を見ることになるなんて思わないで。
対して
二人は対極にいる存在。だから馬が合わないのは仕方ない。けれども相手が反論しないのをいいことにワガママを通すのはいただけない。
わたしはラウンドタイプの眼鏡の
「手伝おっか?」
驚いた様子で振り向く。
「もしかして見てた?」
「あ、うん。隠れる気はなかったんだけど、たまたま」
「……言わないでね」
そうか。わたしが告げ口をしたらきっと
わたしが頷くと、彼は心底安堵したように深々と息を吐いた。
「で、手伝おうか? 一人じゃ大変でしょ」
「大丈夫」
「少しくらい」
「大丈夫だってば!」
彼の荒い声にわたしは息を吞んだ。こんな声も出せるんだ。
「あ、ごごご、ごめん……!」
彼は慌てて取り繕うようにぺこぺこと頭を下げた。
「いいよ。出しゃばってごめんね。あの……頑張ってね」
わたしの言葉に、彼は取り繕ったような笑顔で頷いた。
あれほど彼が拒んだのは、きっとわたしのためだ。手伝っているところを万が一にも
一旦は退くしかない。しかし恒久的にこの問題を放っておくことはできない。学級委員長として、このクラスの風紀はわたしが守らなければ。
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