第8話
【君色】
同じ歩幅で歩いていた今日は
季節の移ろいと同じように消えた
心変わりは見えなくて
君に全てを伝えられずにいる
ここから始まる世界の一部は
高く染まる心の永遠(とわ)
12の色鉛筆(いろえんぴつ)の
君色だけが擦り減ってゆく
時間だけが僕の上を流れ
まだあの時代で尽くしていた
それは
変わる為の希望だけを糧に
僕の居ないその先の景色は
何色に輝くのだろうか
終わりの後の雨音(あまおと)が
やけに空(むな)しく心に染まる
遠く慮(りょ)く胸が痛む
すれ違いの青い春
静かな風の匂いも交わす言葉も
この毎日に溶けてしまう
振り向けば
風の流れる何も語らぬ場所
12の色鉛筆(いろえんぴつ)の
君色だけが擦り減ってゆく
時間だけが僕の上を流れ
まだあの時代に尽くしてた
明日を見つめていた
その姿が消えるまで
自分らしさが迎えに来るまで
蒼白(そうはく)の記憶へと変わり果て
生きて生きて
颯颯(さつさつ)と意慾(いよく)する
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