声の向こうに君がいた

​離婚の傷を持つ仙台の会社員ナギは、配信アプリのライバー**茉莉（まつり）**の声に心の安らぎを見出し、彼女もまたナギの誠実なコメントに励まされる。顔も知らぬまま、仙台の街を舞台に配信と現実の交流を重ね、次第に惹かれ合う二人ですが、関係が壊れるのを恐れて「会いたい」と言い出せないまま、ある日、仙台駅前のカフェで偶然の対面を果たし、互いに声と存在が支えであったことを認め合う。焦らず現実での交流を深めていった二人は、光のページェントが輝く冬、手を取り合い、声の向こうから始まった大人の恋を確かな未来へと歩み始める。