嵐の前の静けさ

 3154年2月14日。


 「世界では、レフリオンに関するいろいろな研究データが上げられて行った。今は一丸となってレフリオンの謎を追いかけている。こんなにまとまったのはいつぶりだろうか?いつの時代でもどこかが睨み合っていた。そんな光景がここ10年見られない。それはまるで大きな災害が起きるときの静けさのようだった。災害が起きるのか、それとも人災が起きるのか。それは分からない、ただ分かるのはこれから何かが起こる。それだけだ。それが国王や天皇の誕生日かもしれないし、血の流れるゴングの可能性だってある…」


 こんな書籍が出版され今はブームになっていた。作者は不明だそうだ。ネットや、学校などでもこの話について盛り上がっていた。


 「何が起こるんだろう?まさかこの人は知ってたりして。」


 「だとしたら、こんな曖昧にする必要ないだろ。正直に言えばいいじゃないか。」


 まさに今の状況は嵐の前の静けさそのものだ。最近は論文も上がらなくなってきた。お互いが何かに備えてるように、静かだ。


 歴史学者はこう言った、


 「これまで何度か世界大戦はあった。しかし今回はこれまでに類を見ないくらい血が流れない。長引き、戦況もつらくなったりするだろう。しかし血は流れない。それだけは断定できる。」


 それに対し科学者らは、


 「今回争いが起きるなら、きっと新物質レフリオンが戦況を大きく変えるだろう。レフリオンを手にした者が戦況を手にする。そう言っても過言ではない。」


 推察はバラバラだが誰もが何かが起きる気配を感じていた…

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