10.懐メロ
「ふんふん……」
「鼻歌上手いな」
「はい、100億年ほど練習させていただいております」
*
「ふんふんふん……」
「しかし懐かしい曲ばかり歌うんだな」
「
*
「あさぼらけ、ありあけのつきとみるまでに、よしののさとにふれるしらゆき」
「平安時代の
*
「百人一首。懐かしいですわ」
「懐かしいな」
「楽しかったですわ……坊主めくり」
「楽しかったな……でも
*
「古典の授業も懐かしいですわ」
「習ってはいたけど、何も覚えてないな……」
「ラ行変格活用」
「あり、おり、はべり、いまそかり──なんでこれだけは忘れないんだ……?」
*
「春はあけぼの……誰の随筆か分かりますの?」
「分からない……」
「源氏物語の作者は?」
「分からない……」
「ラ行変格活用」
「ありおりはべりいまそかり」
*
「歴史も細かいことはほとんど忘れてしまったな」
「ふんふんふんふんふふふふん」
「
「ふふふふふふふふふふふふふふ」
「分からない。正解は?」
「
「そもそも誰だか分からないのだが?」
*
「数学はほとんど忘れてしまいましたわ」
「俺もだな」
「でもサイン、コサイン、タンジェントだけは忘れないのですわ……」
「そういえば俺も意味の分からない悪魔の呪文として覚えているな……」
*
「
「書けたとしても、正解かどうかを確かめる方法がないんだ……」
「この前、本屋さんを見かけましたわ。漢和辞典で調べましょう」
「調べたところで、その漢字を使う機会がないんだ……」
*
「理科は何か覚えているのか?」
「
「化学式ってなんだ?」
「化学の式……きっと
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