第2話
ピョーン、ピョーン。
どこに行こうかしらね。
そうだわ。
このまま渋谷まで行っちゃおう。
私、クラブってところに、一回行ってみたかったのよ。
ピョーン、ピョーン。
わあ、人がいっぱい。
渋谷って、上から見ると、人の頭だらけだわ。
みんな、ごめん。
踏んづけちゃうけど、トランポリンは止まらないのよ。
ピョーン、ピョーン。
「わあ、誰かが僕の頭を踏んづけて行ったぞ」
「あれは何だ。人の頭でトランポリンをしている少女がいるぞ」
「わあ、天才トランポリン少女だ」
「し、白だ……」
鼻血ブー。
「いやんっ。みんな、パンツ見ないでえ」
なるべく人の少ないところに行かないとね。
あ、クラブの入り口が見えてきたわ。
「ごめん遊ばし」
「うわっ」
私が急に空から降ってきたものだから、そこにいたお兄さんを驚かせちゃった。
あら、この人、金髪のモヒカン。
素肌に袖のないジージャンだ。
怖そう。
きっとクラブの門番だわ。
通してもらえるかしら?
「私も中に入れて欲しいのよ」
「お嬢ちゃん、小学生はダメだよ」
「でも私、天才トランポリン少女よ」
「天才トランポリン少女?」
私はトランポリンの技を披露してやった。
ピョーン、ピョーン。
「ほう、こりゃいいや。特別に中に入れてあげるよ」
「やったあ!」
うわあ、人でギュウギュウ。
男も女も、ゴムみたいになって踊っているわ。
あ、あの人が、きっとDJという人ね。
長い金髪を二つに分けて、サングラスをかけてるもん。
なんか、訳のわからない言葉を喋って、訳のわからない音楽をかけているわ。
この人たち、本当に同じ人間かしらね。
ああ、私、こんなところに来て場違いだったかしら?
わ、変な人が近づいてきた。
ど、どうしよう。
「よ、イカスねーちゃんじゃんか」
この人、きっとお酒を飲みすぎて頭がおかしくなっちゃったんだわ。
「ね、君、どっから来たの?」
「わ、私、天才トランポリン少女よ」
「天才トランポリン少女?」
「なんだってトランポリンにできるわ」
「へえ、やって見せてよ」
リクエストにお応えして、ピョーン、ピョーン。
「ひゃあ、こりゃすごいや」
ウフ、驚いてる。
それじゃ、ちょっと調子に乗っちゃおうかしら?
「みんな、悪いけど頭をお借りするわよ」
ピョーン、ピョーン。
ピョーン、ピョーン。
踊っている人たちの頭で、ピョーン。
DJの人の頭でも、ピョーン。
「うわあ、すごい」
「天才トランポリン少女だ」
「し、白だ……」
鼻血ブー。
「みんな、パンツ見ないでえ!」
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