第5章 よーさんの予言 その3
ピンポーン
インターホンが鳴ったので玄関へ行き、ドアを開ける。
「NMKからきました。」
目津房さんだった。
「私の話の続きを聞いてください!日本は滅亡しますっ!!」
今日は目津房さんから「よーさんの予言」の続きを教えてもらうこととなっていた。
「よーさんの予言、次のトピックは“人間の本質と病気”です。」
「このトピックは予言というより、“世界の真理”についての発言っぽいんですね。」
「宗教っぽい発言なのかな?」
「うーん、そう言ってしまえばそうなんですが、そうでないというか…。」
「まぁ、気にしないで続けますね!」
「よーさんは、人間の本質について、「人間ねー、本当はもっと動物的で、植物的で、機械的だよー。」と言っています。」
「そして、このように続けています。」
「「感情豊かな方が人間らしいとかねー、あれ嘘だよー。」と。」
「よーさん、“人間性”っていう言葉にケンカ売ってるね!」
「ふふ、なかなか言い得て妙な表現ですねw」
「よーさんは、もしかしたら、「人間って、みんなが思ってるほど優れているわけ
じゃないよ」と言いたかったのかもしれませんね。」
「ただ、よーさんは「でもねー、それが悪いわけじゃないよー。病気だよー。悪い
ことでもないよー。」とも言ってるので、人間は悪い生き物ではないと主張しているんですね。」
「でも、人間性を“病気”だって言ってるじゃん!」
「はは、もしかしたら、よーさんは、あんまり人間が好きじゃないのかもしれませんねw」
「感動ポルノっていう言葉があるように、人間性を強要する今の世の中に物申した
かったのかも!」
「その可能性もあるかもしれませんねw」
「よーさんの次のトピックは“食べ物”です。」
「これも予言とはちょっと異なるお話ですね。」
「予言じゃなくても、ちょっと気になるな…、最近太り気味だからw」
「よーさんは、「食べ物ねー、あれ食べちゃダメ、これ食べちゃダメ言う人いるよー。でもねー、あんまり気にしなくていいよー。好きなもの食べたほうがいいよー。」と言っています。」
「揚げ物は太るとか、ラーメンは塩分多すぎとか、そういうのは気にするなって
こと?」
「そうですね!「そういう言葉に惑わされないで好きなものを食べなよ!」と、
よーさんは背中を押してくれてますw」
「最高じゃないかっ!」
「ただ、よーさんは「でも食べ過ぎはダメだよー。実はねー、人間ねー、三食なんていらないよー。二食でも大丈夫だよー。一食でも大丈夫だよー。」とも言って
います。」
「あー、好きなものを好きなだけ、とはいかないのか…、そりゃそうだよねw」
「そうですね、世の中、そんなに美味い話はないんですよw」
「そして、よーさんは「本当に体が求めてるのかどうかを考えたほうがいいよー。」と言っています。」
「なんか、当たり前すぎて誰でも言えそうなことじゃない?」
「でも、よーさんはこんなことも言っているんですよ?」
「「がん細胞とかねー、糖分大好きっ娘だよー。」とか「あんまり肉とアルコール
ばっかだとねー、脳に異常が出てくるよー。」と。」
「「好きなものを食え!」って言ってたり、「糖分ダメ!肉ダメ!アルコールダメ!」って言ってたり、なんか矛盾してない?」
「そうなんです、矛盾してるんです!」
「ですが、フワッとしているというか曖昧というか…、そういう部分もよーさんの
予言の魅力かもしれませんね!」
「もう何でもありだねw」
「はは、では次のトピックにいきましょうか…と、もうこんな時間ですね」
「この続きは、また明日お話しましょう!」
そう言うと目津房さんはスキップしながら帰って行った。
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