第5章 よーさんの予言 その4
ピンポーン
インターホンが鳴ったので玄関へ行き、ドアを開ける。
「NMKからきました。」
目津房さんだった。
「私の話の続きを聞いてください!日本は滅亡しますっ!!」
目津房さんは、昨日に引き続き、よーさんの予言のトピックについて説明を
し始めた。
「昨日の続きのトピックは、“女性の役割”です。」
「これも予言とは言えないようなお話です。」
「昨今のジェンダー関連の話かな?」
「うーん、どうでしょう?」
「とりあえず、よーさんのお言葉を続けて紹介しますね!」
「女性はねー、大切にした方がいいよー。」
「男の人はねー、べつに女性を理解しようとしなくていいよー。」
「理解できるようなものじゃないよー。」
「でもとっても重要な役割を持ってるからねー、みんな知ってると思うけどねー。」
「でもねー、それって実は思ってる以上のことだよー。」
「だけどねー、女性は夢見てる人多いよー。」
「そのせいでいろいろと塞き止めてしまってるよー。」
「他に迷惑だよー でもべつに女性のせいじゃないよー。」
「男性が悪いってわけでもないけどねー。」
「結果的にそうなっちゃっただけだよー。」
「と、“女性の役割”に関するよーさんの書き込みを全て紹介しましたが、どうですか?」
「「女性は大事にしないといけないけど、別に理解まではしなくては良いよ」って
いうのは、なんかわかるかなぁ。」
「よく話題になるけど、“女性は感情型”、“男性は論理型”って言われてるじゃん?」
「だから、男性が女性を理解できないのはわかるし、別に理解しなくても良いって
言ってくれてるのはありがたいね。」
「女性の立場から言わせてもらうと、“理解しなくて良い”とか言われるとちょっと
寂しいですけどね。」
「あはは…、ごめん、ごめん。」
「“夢見がちな女性は迷惑かけがち”っていうのもいただけませんね。」
「でも、よーさんは“迷惑かけても女性は悪くない”って言ってるじゃん!」
「まぁ…、そうですけど…」
「“女性に迷惑かけられても、男性は許してあげることが大切だよ”って、すごく良い言葉だと思うなー。」
「まぁ、そういうことにしときますか!」
なんか今回の予言は、だいぶポップな感じだなぁ。
目津房さんと、“普通の会話のキャッチボール”をしている回数がいつもより多い気がする…。
「次のトピックは“陰謀論”についてです!」
「お、なんかいつもの“胡散臭さ”が出てきたね!」
「これまで紹介した予言は、別に胡散臭いものではないんですけど…」
目津房さんはしょぼくれた小さい声で言った。
「よーさん曰く、「陰謀論ねー、あるかもねー、しらんけど。」らしいです!」
「知らないのかーいっ!」
「ツッコミありがとうございますw」
「でも、よーさんはこう続けているんですよ。」
「一方に偏らせたい人たちがいるよー、そうすると人間を簡単に操れるよー。」
「もう一方に偏らせたい人たちがいるよー、そうすると人間を簡単に操れるよー。」
「実は脳を操ることは簡単だよー、電波ビビビビとかしなくても食べ物でできる
よー。」
「と、よーさんは言っています。」
「“偏らせたい人たち”が人を操ろうとしてるってわけだね!」
「陰謀論っぽくなってきたw」
「よーさんの御言葉はさらに続きます。」
「なんか変な団体がいっぱいいるみたいだねー、その人たちが悪いことしてるって
言ってる人いっぱいいるねー。」
「でもねー、あんまり気にしなくていいよー。」
「誰かに操られても良い人生送れるよー、今みたいに苦しいことはあるけどねー。」
「別の誰かに操られても良い人生送れるよー、今みたいに苦しいことはあるけど
ねー。」
「誰にも操られなくても良い人生送れるよー、今みたいに苦しいことはあるけど
ねー。」
「あれ?よーさん、陰謀論を否定してない?」
「そうですね…、よーさんは“陰謀論なんて気にするな!”と言ってくれているん
です。」
「ですが、陰謀論に関するよーさんの、最後の発言はちょっと不穏なんです…」
「え?どんなこと言ってるの?」
「「当たり前だよねー、でもこの当たり前を忘れちゃいそうになる出来事が立て続けに起こるよー。」とよーさんは言っています。」
「どんな出来事が立て続けに起こるの?」
「それは最後のトピック、“世界情勢”でお話しますね!」
「今日も長くなってしまったので、お話はこのへんにしましょう!」
「明日は、いよいよクライマックスですよ!」
目津房さんは楽しそうにそう言うと、昨日と同じようにスキップしながら帰って
行った。
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