第4章 マヤの予言再び その2
ピンポーン
インターホンが鳴ったので玄関へ行き、ドアを開ける。
「NMKからきました。」
目津房さんだった。
「私の話の続きを聞いてください!日本は滅亡しますっ!!」
今日は、マヤ文明のロングカウント暦の説明から始まる予定だった。
「それでは、マヤ文明のロングカウント暦を説明しますね!」
「昨日、ロングカウント暦のことを“歴史用の暦”と呼びましたが、マヤ文明ではこのロングカウント暦に、政治や戦争などの歴史的事件や天体観測の結果などを記して
いたといわれます。」
「年表みたいなもの?」
「はい!まさにそんな感じです。」
「そんなロングカウント暦は、1日を“キン”、20キンを“ウイナル”、18ウイナルを
“トゥン”、20トゥンを“カトゥン”、20カトゥンを“バクトゥン”と呼びます。」
「そして、マヤ文明では13バクトゥンを“1つの世界の期間”としていました。」
「13バクトゥンは、187万2000日で、約5125年になります。」
「マヤ文明では、この世界が始まった日を紀元前3114年8月11日としていたため、13バクトゥン、つまりこの世界の期間が終わる日が2012年12月21日だったわけです。」
「あー、“世界の期間の終わり”を“世界の終わり”だと思っちゃったのが“マヤの
予言”の真相だったわけね?!」
「それが“全て”というわけではないのですが…、そこが“始まり”なのは確かですね!」
「へぇ、他にどんなことが言われていたの?」
「2012年12月21日に太陽が銀河系の中心と一直線に並ぶため、宇宙のパワー的な
もので、大地震などの大災害が発生する、みたいなことも言われていたみたい
です。」
「なんか“惑星直列”とか、星が直線に並ぶと聞くと宇宙のパワー的なものを感じ
ちゃうもんねw」
「そうですねw」
「あと、“予兆”として2012年12月21日より前に、プレアデス星団との直列や金環日食などがあるとされていたようですね。」
「スピ系の人たちって“プレアデス星団”が好きだよねぇw」
「そうですか?私はそんなこと思いませんけど…。」
意外だと思った。
目津房さんは、スピ系の人だと思っていた。
だけど、よくよく考えてみたら目津房さんが好きなのは“滅亡”なのであって、
必ずしもスピってなければいけない、ということではないのかもしれない。
「まぁいいや!続けてください。」
「マヤ文明のロングカウント暦とマヤの予言については、こんな感じですかね。」
「でも、マヤの予言ってハズレちゃったよね?」
「一般的にはそう言われていますが…、実はハズレてはいなかったかもしれないの
です!」
「え?そうなの?!」
「区切りが良いので、今日はこの辺にしましょう!」
「明日はマヤの予言の新しい解釈を説明しますね!」
そう言うと、目津房さんは踵を返して去って行った…。
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