第3章 群馬の12歳少年と石川の巫女の予言 その1
ピンポーン
インターホンが鳴ったので玄関へ行き、ドアを開ける。
「NMKからきました。」
目津房さんだった。
前回の最後の訪問から3,4日経ってからの訪問だった。
“NMK”って“日本滅亡協会”のことだよな。
よし、ちゃんと覚えてる。
「とにかく、私の話を聞いてください!日本は滅亡しますっ!!」
目津房さんは、新しい“滅亡予言”を聞かせてくれるようだ。
「「群馬の12歳の少年」って知ってますか?」
「いや、群馬に12歳の少年なんて沢山いるでしょ!」
「そうですねw」
「予言界のニューカマー!予言者の「群馬の12歳の少年」のことです!」
「へー、予言界に新参、古参みたいなのあるんだ?」
「ありますよー!まずは、そこら辺をまず説明しなきゃいけないようですね!」
目津房さんは、“予言者のジャンル”について説明し始めた。
「予言者って、3つのジャンルがあるんです。」
「1つ目が、“メジャー系”予言者!」
「2つ目が、“インディーズ系”予言者!」
「3つ目が、“未来人系”です!」
「“メジャー系”とか“インディーズ系”とか、なんかミュージシャンみたいだね?」
「そうなんです!分かりやすいように、ミュージシャンになぞらえて私が命名
しました!」
なんと、目津房さんの創作したオリジナルジャンルであった。
「“メジャー系”というのは、「ノストラダムス」とか、あと最近では「たつき諒」
さんとか、一般人にも名が知られた予言者たちのことを言います!」
「前回紹介した「冝保愛子」さんもメジャー系ですね!」
「あと、「ホピ族の予言」とか昔話題になったらしい「マヤの予言」とか、そういう特定の個人じゃないものもメジャー系って言って良いかもですね!」
目津房さんのオリジナルなだけあって、割と大雑把なジャンル分けみたいだ。
「次は“インディーズ系”です!これは、掲示板やSNSなどに書き込みがされて
いる、“個人を特定できない”予言者たちですね。」
「今回紹介する「群馬の12歳の少年」はインディーズ系予言者といって良いと思います!」
何故かわからないけど、私も目津房さんのジャンルに一定の理解を示しつつあった。
「最後が“未来人系”です!これは、いわゆる“タイムトラベラー”を自称する人たちが、私たちに“未来に起こること”を教えてくれるという体の予言のことです。」
「彼らは予言者ではありませんが、私たちにとっては予言者のようなものなん
です。」
「「ジョン・タイター」って知ってますか?」
「あっ!知ってる!有名な未来人だよね!!」
「そうです!知名度的にはメジャー系といって良いのかもしれませんが、あくまで彼は予言者ではないので、この“未来人系”に分類されます!」
私の一定の理解が、更なる理解へと進化したのを感じた。
オリジナル創作のジャンル分けではあるが、それなりに理解はできるジャンル分け
ではないだろうか。
「今回紹介する「群馬の12歳の少年」は、まさにインディーズ系のニューカマーって感じなんです!」
「なるほどねぇ、インディーズ系だから紹介がフワッとしてるんだねぇ。」
「今日は、“予言者のジャンル”についてのお話が長くなったので、「群馬の12歳の
少年」のことは明日お話しますね!」
そう言うと目津房さんは背を向けて帰って行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます