第2話 初対面
あの日を私は一生忘れない。
昨日は大学の入学式だった。私は高校時代の知り合いの雫さんと共にこの
と、とりあえず、今日は学部を超えた同世代の知り合いを作るためのクラスで集まる初めてのHRみたいだからそのクラスに向かわなきゃ…
「って、ここどこ?」
大学広すぎて迷っちゃったよ…どうしよう、誰かいないかな…
「だいじょうぶ?」
「ひゃい!だ!だいじょうでひゅ!」
「フハッ笑そんな緊張しないでいいから笑新入生だよね?」
き、急に男の人に話しかけられた…びっくりしちゃった…多分先輩だよね…
「す、すみません!はい!昨日無事入学式を終えてこの
「したはずってなんだよ笑まぁ、迷子ってことか。俺らも1A行く予定だったし俺らと行くか?なぁ、玲央」
「そうだな笑新入生ちゃん、一緒に行こっか笑」
「へ、あ、はい!【裏返る】」
「お前、緊張しすぎじゃね?笑」
「澄春、そりゃ〜知らない男二人に囲まれたら緊張しちゃうだろ笑」
「まぁそうだよな笑」
「歩きながら自己紹介しちまうか!俺は経営学部2年の瀬戸
「文学部2年の一宮
「あ、えっと心理学部一年の
「あれ?昨日のサークル説明会見てなかったの?俺たち演劇サークルなんだけど。」
「…ソウダッタンデスネ〜」
やばい…昨日は夜遅くまでネッ友とゲームしてたからサークル説明会寝てたんだよな…
「…もしや、お前寝てただろ…」
「ぎくっ!イ、イヤ?ネテナイデスケレド?」
「いや、目が泳ぎすぎだろ…」
「ふはっ笑湊ちゃん面白いね〜笑」
「へ!?名前呼び!?」
「あれ?ダメだった?俺たちのことも名前呼びでいいからさ!」
「えっと…じゃあ玲央先輩と、澄春先輩で…」
「よし。これからよろしくな。湊。ってことで、ついたぞ。」
「嘘!?全然周り見てなかったです!!また迷子になったらどうしよう…」
「そういう時は俺たちのこと頼りなよ笑ほら、スマホ出して?」
「えっと、はい…」
「よしできた。澄春にも送っとくな!」
「頼んだ。」
「そ、そんな!まだ出会ってすぐの私にこんな高待遇を!」
「ん?いや、俺たちがやりたくてやってるだけだからさ!」
「お前はあんま気にするな。」
「は、はぁ…」
「ほら、同級生んとこ行ってこい。」
「はい!お二人とも、道案内ありがとうございました!」
そういって私はHRが始まるギリギリに教室に入ることができた。
「あ、危なかった〜…」
「早瀬さん、どうしたの?」
「あ!雫さんも同じクラスだったんだね!よかった〜。いやさ、道に迷っちゃって笑」
「もう…前もって調べておきなさいよ…」
雫さんは最初に言った通り高校の時に同じ大学希望だということで少しだけ仲良くなった子なんだよね!同じクラスだし、仲良くなれるといいな。
「ほら、先生来たわよ。」
「初めまして!今日からここのクラスの担任を務めさせていただきます。川谷
川谷先生か〜、綺麗な方だな〜。
「ってことで!順番に自己紹介していきましょっか!」
「え〜!?!?」
早速自己紹介!?どうしよう…何も考えてないや…
「っていうと思ったから、最初は先輩たちに自己紹介してもらおっか笑」
「は!?川谷先生!?」
「なによ澄春。文句でもあるの?」
「い、いえ…」
川谷先生強い…笑
「ってことで、玲央から自己紹介して?」
「お、俺からっすか!?えっと…経済学部2年の瀬戸玲央です!昨日のサークル説明会見た人はわかると思うけど、演劇サークルでサークル長やってます!わからないことや、気になったことがあればなんでも聞いてください!」
あ、玲央先輩だ。なるほど、名前と一言で大丈夫なのかな?それならどうにか??って、玲央先輩サークル長だったんだ…すごいな〜。
「玲央ありがと!まぁ、こんな感じで名前と一言言ってくれればいいから!さてと、次は絵菜ちゃんよろしくね?」
「はぁ〜い。理工学部の高山絵菜で〜す。同じ学部でも、同じ学部じゃなくても仲良くしてね〜。よろしく〜。あ、私も演劇サークルです〜。」
ぽわってした印象だけど、高山先輩理工学部なんだ…すごいや…
「はい、絵菜ちゃんありがと!最後は澄春。よろしくね?」
「トリ俺でいいんすか笑…文学部の一宮澄春です。そこにいる玲央と絵菜と一緒に演劇サークルに所属しています。えっと…とりあえず、これから大学で何回か会うことになるとは思いますけど、よろしくお願いします。」
あ!澄春先輩だ!やっぱ、澄春先輩かっこいいよな〜。
「ん?…ニコッ」
え?今こっち見て微笑んだ!?気のせいかなぁ?…先輩なのに可愛いとか思っちゃった…
「澄春もありがとうね〜それじゃあ!次はみんなの番だよ!ってことで最初はモブ山さん!」
よし、私たちの番が来た…失敗しないように気をつけないと…最初の挨拶は肝心ってどっかで言ってたし!
「モブ谷さんありがとうね。じゃあ次は鹿島さん!」
あ、雫さんの番だ!
「文学部の
「はい、鹿島さんありがとうね。次はモブ川さん。」
確かに雫さん高校時代から美術部で修学旅行のしおりのイラスト描いてくれたりしてたもんな〜。って、雫さん澄春先輩と一緒の文学部なんだ…私も文学部にすればよかったかなぁ?まぁ、今更だけどね…
「はい、モブ野さんありがとう。次、早瀬さん!」
「うえ!?は、はい!!」
「クスクス」
うぅ、早速やらかした…でもこっから!頑張れ私!
「えっと、心理学部の早瀬湊です!特技はアクロバットです。これから1年間よろしくお願いします!」
「早瀬さんアクロバットできるんだね。澄春と一緒だ」
「そうですねまぁ、俺の場合習ってないんで自己流っすけどね」
澄春先輩もアクロバットできるんだ!共通点あったの嬉しいな!
…
「はい、じゃあここでここでクラスホームルームを終わります!この後は、同じクラスメイトとお話ししたり、先輩や私に質問してもいい時間になります!それじゃあ、解散!」
どうしよっかな…とりあえず、玲央先輩と澄春先輩に色々聞きに行こっかな〜…
「あぁ〜!一宮先輩と瀬戸せんぱぁ〜い!お時間いいですかぁ〜?」
お、おぅ…ぶりっこだ…先輩たちは今難しそうだな…しょうがない…まあ、お二人とも絶対モテるもんな〜。あ、でも面白いのが先輩たち困惑してる笑ま、とりあえず高山先輩にサークルのこと聞きに行こっかな!寝てて何もわからないから…
「高山先輩!今お時間よろしいでしょうか!」
「ん〜?いいよ〜、君は確か…」
「心理学部一年の早瀬湊です!サークルのことでお聞きしたいことが!」
「おっけ〜、でもサークル関係のことは昨日説明会で一通り話したはずだけど〜…」
「じ…実は…昨日の説明会で寝てしまいまして…」
「あはは!そういうことね〜!湊ちゃん可愛い〜!」
「うぅ…そ、それで、先輩方の所属?している演劇サークルってどのようなところなのですか?」
「演劇サークル〜?私たちはね〜、普段ネットから拾ってきたり、自分たちで作った台本を学校のイベントや、外部で披露してるんだ。週に3回くらいで集まってね!」
「なるほど〜…」
「どう?興味持ってくれた?」
「はい!」
「そっか笑それだったら、今度見学おいで〜4月26日にサークル見学会があるからさ〜!」
「はい!絶対見学に行きます!」
「フフッ待ってるね〜」
「絵菜〜、湊となに話してんの?」
あ、澄春先輩だ!…
「澄春。さっきの女の子はいいの?」
「玲央に預けてきた(苦笑)それよりも湊とはなに話してたの?」
「澄春、湊ちゃんと知り合いだったの?湊ちゃんとはサークルのこと話してただけだよ?」
「そうだったんだな。湊はさっき迷ってるとこを玲央と助けたんだよ。」
「ちょ!澄春先輩!言わないでくださいよ!」
「ハハッ笑いいだろ事実なんだし笑」
「うぅ…」
「も〜、澄春〜湊ちゃんのこといじめちゃダメだよ〜」
「いじめてねーよ笑」
先輩たち仲良いんだな〜。それにしても演劇サークルか…ちょっと考えておこっかな〜。まだどんなサークルあるかわからないし!でも、多分入るなら玲央先輩も澄春先輩も高山先輩もいるしね!
「本当かね〜笑…あ!そうだ、湊ちゃん私のことも高山先輩じゃなくて絵菜でいいよ〜笑」
「ほ、本当ですか?!でしたら…絵菜先輩で!」
「フフッ笑これからよろしくね〜」
「はい!!」
優しそうな先輩たちに会えてよかったな〜。明日からは学部別に分かれての授業だ!楽しみだな〜。
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