第9話

それにしても工場というところは、

パワハラを憂さ晴らしのために行うババア達の巣窟である。


仕事でドジばかりしていた俺は、いつもお局からイビられ、それに口答えして段々と孤立するようになっていった。


しかし若かった俺は、こんなバカげたことやってられるか!俺は得意な文章で金を稼ぐぞ!と彼女に告げて、マルちゃん正麺を辞めた。


そしてしばらく転職活動をして、やること無い時は家でゴロゴロするようになったところ、段々と彼女と心が通わなくなっていった。


そして2018年1月、

俺は中洲の投資会社で、女社長のゴーストライターとして採用された。


その報告を彼女にするために家に帰ったところ、彼女の姿も無ければ彼女の荷物も無くなっていた。


そして、ふとポストを開けてみると、さようならと書かれた置き手紙が見つかった。


その瞬間、俺の脳内で、

彼女と最後に行ったスペースワールドの思い出がループし出した。


何もかも失った上での新たな仕事のスタートだった。


破壊と創造は繰り返されていく。

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