クルダスの手記 二の月

調査書:勇者一行

一頁目 添え書き


手記者:王国錬金術師クルダス・カーロ

王国歴382年 二の月 5日 正午 晴れ


先日、私を訪ねてきた勇者レナトスの一行いっこうに同行することを決めた。


日輪の神の啓示を受けし勇者であるレナトスと、月神の加護を授かりし三人の戦士。彼らは、魔王討伐のために錬金術師である私の知見が必要だという。


無論、私にとって、同行するのは願ってもない機会である。魔王城に近付くほど、より強力な魔物や魔人に遭遇し、より貴重な標本や情報が手に入る。


機は熟したのかもしれぬ。


よって本日より、旅の記録をこの魔力手記に記すこととした。

魔力手記とは、周囲の光景を記録・再生できるすぐれものだ。

そのページに触れるだけでそのときのありさまが、克明こくめいに映し出される。


以降の詳細は、記録した幻像を確認してもらいたい。



 ◇◇◇



 一ページ目の幻像の再生に続く。

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