人工いくら。ちょっと小耳に挟んだことがあるような。
本作ではそんな「人工いくら」についての「ある事実」が掘り下げられることになっています。
いくらが大好きだという本編の作者。その作者の鋏池さんにとって人工いくらなど邪道。だからこそ、「その正体」も同時に掘り下げていくことになります。
どうやら人工いくらの正体は、「廃棄される動物」を素材にして作られるという。その細かい製法について掘り下げられることになります。
この段階で、「食欲」が一挙に削られていきます。
本編を読むまでは、「美味しければいいじゃないか。『いくら』だもの」と達観した詩人の如く受け入れられる気持ちもあったかもしれません。でも、具体的な製法を見て行くと、やっぱりちょっと無理な感じが強まることに。
そして、最後の最後まで読むと……。
ああ、やっぱり人工いくらは手を出さない方がいいかもしれない。安全のために、本物っぽいいくらすら食べるのを躊躇することになるかも。
この場合、「すじこ」だったら安全だろうか……。
非常にリアルな怖さがあるホラーでした。
まず、冒頭で人工いくらというものがあるのをご存知かと読者は問われます。
いや、知らんよ、と思いながら読んでいると、なんと本物のいくらとしてその人工いくらが売られている場合もあるそうです。
そしてその偽のいくらの製造に、筆者の友人が関わっているとのこと。
その友人が言うには、それは処分予定の牛や豚を利用して作られているらしいです。
これだけでも衝撃的な話ですが、後半に出てくる極秘資料でさらに驚きの真相が明かされ、私は思わず「ひぃっ!」と悲鳴を上げてしまいました。
最初は「人工いくら? どうせ嘘だろ」と正直思っていましたが、詳細に記された製造工程を読んでいるうちに、本当にあるかもしれない……と思うようになり、ゾワッとしてしまいました。
もしかしたら、私がこの前、食べたいくらも……😨
短いのに、これほど恐怖を与えてくるのはすごいと思いました。
とてもクオリティが高い作品なので、是非読んでみてください!