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真夜中過ぎに、貨物シャトルでコルサントを秘密裏に出発した。夜明け前に誰も気づかないうちに脱出する必要があった。ジェダイ聖堂の巨大な尖塔を見下ろしながら、私はフォースの中で大きな断絶を感じた。私はもう、聖堂の一部ではない。私は今、独りだ。


廃墟となった衛星基地に到着し、すぐに持参したスクランブラーとハッキングツールを起動させた。周囲の通信を遮断し、ジェダイ評議会はおろか、共和国軍の監視からも完全に姿を消す。この欺瞞が、私の心の重荷となってのしかかる。



早朝から、議長から託されたシスの遺物データの解析を開始した。データには、ジェダイが教えてこなかったフォースの制御法が記されていた。それは、感情、特に怒りや恐怖を燃料としてフォースを増幅させる技術だ。私は恐怖に駆られながらも、パドメを失うヴィジョンを意図的に思い浮かべ、その絶望と怒りをフォースに注ぎ込んだ。


結果は驚愕だった。フォースの流れが、私の体内で激しい炎のように燃え上がり、私の力が異常なまでに高まったのを感じる。それは、これまで感じたことのない絶対的な力だ。体中の血が沸騰するような感覚と、同時に激しい頭痛と吐き気に襲われた。


この日、初めて目に見える身体的な変化があった。鏡を見ると、私の目の縁がわずかに赤みを帯びているように見えた。すぐに目をこすり、光のせいにしたが、フォースのダークサイドが私の肉体にも影響を与え始めていることを自覚した。



午後は、この増幅されたフォースを使って、基地の周囲にある鉱物を変形させる実験を行った。ジェダイの訓練では、フォースを使って生命を創造したり、物質を根本的に変質させたりすることは禁じられている。私はシスの知識に従い、鉱物を意図的に破壊し、再構築した。そのプロセスは苦痛を伴うが、得られる力の陶酔感は、全ての倫理的な懸念を打ち消すほど強力だった。


ジェダイ・コードは私に愛を禁じた。愛する者を失う恐れから私を守れない。ならば、私はジェダイ・コードを捨てる。パドメを守るための力がそこにあるのなら、私は喜んでその道を進む。



衛星基地の簡素な設備で、乾燥パックの食事を一人で摂る。味はしない。夜になって、スクランブラー通信で最高議長に本日の実験の成功を報告した。「素晴らしい、アナキン。君はジェダイの誰よりも理解力がある。それは君が、誰よりも情熱的だからだ」と議長は褒めたたえた。彼の言葉は、私の孤独を和らげ、私が正しい道を進んでいると信じ込ませる。


日記帳を閉じながら、私は窓のない基地の壁を見つめる。私は今、フォースの闇の中にいる。この場所は、ジェダイの光が届かない、私自身の心の闇を具現化したもののようだ。愛する者を救うために悪に手を染める。この矛盾こそが、私を真のシスの暗黒卿へと変貌させる最初の一歩になるだろう。


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