第2話 君の言葉
隆徳は、少し前に待っていた野乃に秀雄が「野乃、このバス来るのか?」と声を掛けた。
野乃が「まだ来ないみたい。遅いな」と辺りを見回して居ると数時間経ってプップーとバスの音が聞こえて来た。
隆徳は「はぁー、今日も声を掛けられなかったな」と想って居ると、野乃が「そんな所で立って居ると危ないですよ」と隆徳がバスの前に立っていたので話し掛けた。
隆徳が「すみません。僕がボケッとして居たから、でも、助けて貰えなかったら今頃ひかれていました」と野乃にお礼を言った。
秀雄が「お前がボケッとして居るからだろう?」と隆徳に食って掛かった。
野乃が「そんな事を言ったら駄目よ。この人だってわざとバスの前で立って居た訳じゃないんだから」と隆徳をかばうと、秀雄が「そうか?そんなにこんな奴の事が好きなのか?」と疑いの目を向けた。
野乃は「そんな風に言って、私達を困らせないで」と秀雄を睨んだ。
秀雄が「じゃーな?お2人さん。せいぜい仲良くしとけよ」と野乃を睨んでバスに乗って行った。
隆徳が「何だ、アイツ感じ悪いな」と思いながらバスの後ろを見て居た。
野乃が「大丈夫よ?ま、あぁ言う人だから気にしないで」と隆徳の気持ちをなだめた。
隆徳が「いや、僕の方こそ急に話し掛けてごめんなさい。でも、ちょっと気になったんで声を掛けただけだよ」と野乃に話し掛けた。
野乃が「でも、あなたと話せて良かった。私1人じゃバス待てなかったし」と嬉しそうにして居た。
隆徳が「いえいえ。またバス待てなかったらバスを乗り過ごしてしまうので、きちんとバスに乗って下さいね」と野乃を笑顔で見送った。
野乃は「ありがとう。私が大変な時に来てくれて助かったよ。またね」と手を振ってバスに乗って行った。
隆徳はその先にある大学へと自転車で走り去って行った。
大学では、あまり多忙を要しており、携帯をそんなに使う事が出来なかった。
野乃は「あれ?私と同じ大学だったの?」と隆徳に訊ねた。
隆徳が「あれ?本当だ。僕と同じ大学だったんですね?クラスは野乃さんの方が僕より一つ上だったんですね」と野乃に話し掛けた。
野乃が「同じ大学で本当に良かったわ」と楽しそうに話をして居た。
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