霊媒師へのインタビュー

頭器

インタビュー記事

猪里…記事ライター

宝山…霊媒師



猪里:本日はどうもよろしくお願いします

宝山:お願いします。いや〜緊張しますね

猪里:こういう場は初めてですか?

宝山:実はそうなんです。だから今日がすんごい

   楽しみで…

猪里:それなら良かったです


──なぜ霊媒師になったのですか?

宝山:小5くらいの時ですかね。静かなテストの  

時間に声が聞こえたんです。その声はよく聞くと3ヶ月前に亡くなったお婆ちゃんの声だったんです。なんでかな〜って考えてたら思い出したんです。今使ってる鉛筆はお婆ちゃんが毎日使ってたものだったんです。もしかするとって思って家に帰っておじいちゃんの遺品に触れてみたんです。そしたら、おじいちゃんの声が聞こえたんです。「元気に生きろよ!」って。で、なんかに生かして見たいなーって思った時にこの霊媒師という仕事を見つけたんです。

猪里:どうやって見つけたんですか?

宝山:家の近くに霊媒師のいる場所があったんでそこで…。

猪里:あ〜なるほど!


──やばかった霊とかっているんですか?

宝山:やばかったですか〜。んー。2年ほど前ですかね、山奥の一軒家に行った時の話なんですけど。動かせない遺品があってそれで見て欲しいって。それで、行ったらその遺品ってのがでっかい棚だったんです。で、そいつを調べたわけですよ。そしたら、「消えろ。お前たち殺す」だなんて言うもんですから怖かったですねー。

猪里:なんでそんな事言うんでしょうね。恨み?

宝山:私恨まれることしてないんですけどね…


──霊が見れて楽しいですか?

宝山:楽しいことなんかありませんよ。むしろ、見えない人が羨ましいくらいです。やっぱ知っちゃいけないことなんてゴロゴロ世の中ありますからね〜。

猪里:知っちゃいけないことってのは?

宝山:よくありませんよ。知っちゃいけないって言ってんのに聞くのは。

猪里:すみません。いつもの癖で。

宝山:そーゆう仕事ですもんね。何効果でしたっけ。ダメって言われたらやりたくなるの。

猪里:カリギュラ効果ですか?

宝山:そうそうそれそれ。だから分かるんです。私も、知って後悔なんてよくある事なんで。


──最後に、なにかありますか?

宝山:こっちから一つ質問っていいですか?

猪里:えぇ、全然大丈夫ですよ。

宝山:恨まれるようなことってしましたか?

猪里:ん?どういうことですか?

宝山:例えば、誰かを無許可で晒したとか。あとは、嘘の暴露をしたとか。

猪里:いやっ、してないですけど。

宝山:じゃあ、私たちを今囲んでる無数の人影はなんですか?

猪里:何言ってんですか?

宝山:なんか「お前のせいだ」ってずっと聞こえてくるんです。

猪里:冗談ですか?

宝山:霊に恨まれるのが怖いので嘘はつきません。ご愁傷様です。



編集:吉原

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