世界に散りばめた異能に目覚めた者たちのバトル物…
シンプルにその切り口ですが、この作品の凄いところは
「生い立ち」です。
ワイス、サイラス、ライド&バニー&フリム。
そしてバルド。
数奇な生い立ちの中で、闇の奥でもがいて、悲しみを引き連れながらも、それらを魂に刻んでいるかのような、大きなテーマの上に立って生きています。
巡り巡った出会いを大切に描いていて、それらが気になったらもうページをめくるのが止まりません。
で、ありながらも青春パートがひっじょ〜〜にハートを掴んできます。
特に女性陣が可愛いので、キャラが気に入ってたら気に入るほど推したくなってきます。
もうリア充爆発なんて、生温い。
そんなもんじゃありません!こそばゆい!
こっちまで鼻血でそう…!!
と、生い立ちと青春パートがとても丁寧な力作です。
これらが土俵にあるかこそ、果たし合いのバトルが光ります!
間違いなく、群像劇異能バトル物の、傑作です!
近未来を舞台にした、異能バトルものです。一見文章量が多く感じますが、かなり無駄を削ぎ落とした文章で、お話がどんどん進むテンポの良さがあります。
逆に、ちょっと飛ばし過ぎに感じなくもありません。まあ、こういう近未来もので、設定や世界観の説明にあまり筆を割きすぎても、読み手がついていけなくなります。web小説は読者をすぐに引き込むという宿命がありますから、これくらいが良いのかも知れません。
主人公のリリアが、女性主人公ものにありがちな、超人的な、あるいは常軌を逸してクールなところはなく、どこにでもいそうな等身大の人物として書かれているのは、とても好印象です。物語にさっと引っ張ったはいいものの、主人公に感情移入ができないと、読んでいて居心地の悪さを感じるものですが、今作にはそんなことはありませんでした。
リリアとキーレストの二人を軸として物語が進んでいくのでしょうが、二人の関係がどうなるかも、今後楽しみですね。