いやー!めちゃくちゃ面白かったです!
内容が多くて、濃くて、レビューでどう語ればいいのか分からないのですが、とにかく面白かった!最後まで絶対に読んでください。
モキュメンタリーという形式をほとんど読まない方でも、スラスラと読めるような作品です。
ホラーとミステリーが混じったような作風で、そのどちらを読む人でも楽しめますし、なんなら小説をそこまで読まない人でも楽しめます。十万文字以上ありますが、非常に読みやすいです。最後まで絶対に読んでください。
モキュメンタリーという形式で、物語は進んでいくのですが、徐々に『凶』と『大凶』しか出ない神社のおみくじについて情報が出てきます。
『凶』や『大凶』の内容がえげつなく、読んでいるこちらの方まで精神状態が悪くなってくるほどでした!それでも、読むのをやめれません。数々の犠牲者を見ていきながらも、私は読むのをやめれませんでした。
それは、単純にめちゃくちゃ面白かったからか、それとも私の身に何か…。
読んでください。読んでください。読んでください。読んでください。
モキュメンタリーの骨髄はどこであるかとずっと考えている。
設定なのか?
信憑性なのか?
いや、
ディテールであることがわかった。
本作は、とある神社のおみくじにまつわる物語だ。
その神社のおみくじは、凶か大凶しかなく、引いた人間はもれなく死ぬ。
もしくは、インターネットの掲示板などありとあらゆる手段を用いて、このおみくじを引かせようとしてくるのだ。
おみくじの内容が突飛だ。
引いた人間ならわかるが、あくまでもおみくじであるので、具体的なことは書かれていないのに対して、こちらの作品のおみくじは、
死因をはじめとしてはっきりと書かれている。
例えば、川で溺れじぬと書いてあったら、家にこもっていてもいつの間にか川に行き、
おみくじに書いてあった末路を辿ることになるのだ。
本作の強みはまさに作り込みである。
特にネット掲示板のシーンは、これに何時間の労力を費やしたのだろう?と考えてしまうほどの作り込みと信憑性がある。
まさにさもありなんな物語だ。
流行り物と侮るなかれ。
これは恐ろしい物語である。
ご一読を。
そして……
おみくじを引いてください
「行かなきゃいいのに!」「やめとけばいいのに」「危ないってわかってるでしょ!」
ホラーに付きものの読者の叫びに新しいものが一つ増えました。
「ひかなきゃいいのに!」
凶か大凶しか出ないおみくじなんて、なんで引くんだ!
その答えがここにあります。
「ひかなきゃいいのに!」
そんな人物たちが、ネットの書き込みやブログという断面で大量に登場し、ホラーというジャンルでわたし達が馬鹿にしつつも内心求めているものを存分に満たしてくれるのが本作です。
最後の最後、わたし達が誰に向かってそういうのか……ぜひともそれは、ご自分の目で確かめていただきたい。
このお話を読んでください
とある神社が変なのです。
タイトルにあるように、おみくじを引いても、「凶」か「大凶」しか出ないのだとか。
――――どんなおみくじか?
そこは情報通をたどった作者様。
危険を冒して入手した情報を掲載してくれています。
なので我々読者は安全な場所から閲覧できるのですが……
やっぱり変なのです。
占いの類って普通、たくさんの人に当てはまるような表現がされていますよね?
しかしこちらのおみくじの具体的なこと。
どうしたらピンポイントで、ピッタリな人に最悪の予言を届けられるのか。
考えるほどに、気になる部分がチラホラ。
その奇妙さに、ネットが食いつかないハズはありません。
ええ。
SNSやブログなど、神社にまつわる話が出るわ出るわ。
おかしなヤツが沸いてきたりして、もうカオスが止まりません。
しかし、ですよ。
ちゃんと理由があったようです。
なぜこのような状況になっているか。
最後まで読めば、ちゃんとわかりますから。
ということで、あなたも――――
大変面白かったです!
モキュメンタリーを読むのは初めてなのですが、「そう来るか!」と驚嘆させられました。いや~まだ鳥肌が収まりませんよ。
本作でテーマとなるのは「おみくじ」。おみくじって、身近にあるけど内情はよく分からない感じがしますよね。それがホラー要素と噛み合って、より高次元の恐怖へといざなってくれます。
●●神社のおみくじはどうやら凶と大凶しか出ないらしく、しかも引いた人物には呪いのようなものが発動するらしい……。と、噂なのか真実なのかハッキリしない得体の知れない恐怖が全編にわたって漂っています。
おみくじをめぐる人物たちのエピソードというのがまた非常にバラエティーに富んでいます(というか本作は事実を書き記しているものなので野暮ですが笑)。展開のテンポが良く、読者を飽きさせないものに仕上がっていると感じました。
いつものことながら文章も流麗で読みやすいです。たぶんホラーって読みにくかったら現実に引き戻されて恐怖が半減してしまうと思うのですが、本作は筆力が没入感へと昇華されています。おかげでストーリーにのめり込むことができました。
掌編レベルの小さなエピソードが積み重なって、最後には大きな広がりを見せる。連作短編の理想像みたいな形式が実現しています。僕は普段はミステリ読者なので、やはり「結末」や「伏線の収束」というのは気になるものなのですが、期待を遥かに上回ってきました。大満足のまま読み終えることができました。
ホラー好きの方はもちろんのこと、僕みたいなホラー初心者でも存分に楽しむことのできる傑作です!!
次世代のモキュメンタリーホラーとして、物語の形式がとにかく面白いです。
「おみくじ」を引いた人間が、そこに出てきた内容に従って「不幸」な末路を迎えていく。
とある神社のおみくじには、なぜか「凶」か「大凶」の二つしか入っていないとされる。
そこには「あらゆる面で不幸になる未来」と、「幸運の鍵」が記されている。
幸運の鍵を集めれば、提示された不幸を回避できるのか。でも、そこに提示されている内容は「人間の腕を十本集めろ」などの、まともに生きていたら実現不可能なことばかり。
おみくじを引いてしまった人間は、それが本当なのかとネットの掲示板やブログの中などで話題にする。
ある人は内容を無視して不幸になり、ある人は必死に助かる方法を模索し……と、それぞれの人々の対応が描き出されていきます。
おみくじが提示する不幸の内容。それを引いた人々の反応。ネット掲示板などでそれを見た者たちの言葉。
それらの内容がどれも興味深く、「この先でこの人物はどんな末路を迎えることになるのか」と、強い「怖いもの見たさ」を刺激されることになります。
なんと言っても、「おみくじの文面」というのをメインにして物語が進むのが個性的。
モキュメンタリーホラーというと、基本的には「新聞記事」や「ネット掲示板」、「オカルトサイトの文章」なんかを中心に展開されていくイメージがあります。
でも、モキュメンタリーの可能性はそこには留まらない。カルテとかでもいいし、面談記録とかでもいい。「リアルな世界に存在する様々な文章媒体」を物語の中で活用していくことが可能になる。
本作はそこで「おみくじ」というアイテムを使うことで、他にはない存在感を作り出すことに成功しています。
そんな「新世代のモキュメンタリーホラー」ならではの雰囲気と魅力をあますことなく発揮し、読者の興味を掴んで離しません。
果たして、この「おみくじ」の正体は? それぞれの人々が迎える末路や反応を見届けつつ、真相への興味を強くかき立てられる作品です。