名状しがたいこの作品、どう紹介したらいいのか。お薦めポイントは山ほどあるんですよ! でもその魅力を表現する言葉が思いつかなくて、貧相な自分の語彙力を呪うばかり。
なので「ここが良い!」 と思ったものを列挙します!
一話読み切りの、季節のイベントの話題の短編で構成されている感じなので、隙間時間でもちょちょいと読みやすいです。たまに、そんな行事があったんだと知見を得る事も。
そしてこの作品、とにかく心に優しい。疲れてる時に読んでも、読める。精神に負担にならないというか、ささくれや棘がないというか。だからといって刺激がないわけでもない。心地よい繰り返しの柔い波が打ち寄せるような…。泣けるとか笑えるようなわかりやすい言葉で感動を伝えられる路線ではなくて、それがなんていうか、こう…(ろくろをまわす)心地いい感じといえばいいのかな? 和む? 微笑ましい? とにかく心がホワッとするんです。伝われ!!
それを作り出しているのが、登場人物の関係性。間さんとオマエくん、オマエくんと店主さん、テディやJK巫女などのサブキャラも彩りを添えます。
お人よしだけど、芯がないわけでもない間さん。
どことなくつかみどころのないオマエくん。
コンビでもバディでもないけど、この二人の組み合わせがこの世界観を作り出しているんですよね。距離は縮まっていくのを見ているのに、この関係性をどう表現するかというと言葉に詰まる。誰かこれを言語化してほしい。
はっきりと断言できるのはSF(すこし不思議)が好きな人なら確実に刺さるはず。刺さりに来ましょう(手招き)。
どうにも運の巡りの悪いサラリーマン・間さんと、霊や念を主食とする人外イケメン『オマエ』くんによる、ちょっと不思議なオカルトスローライフを描いた物語です。
都会から左遷されてきた間さんが、古書店『お伽堂』でオマエくんと出会ってからの日々を、季節の流れとともに追っていく構成。
その時期ならではの行事ごとや、そこに絡む人と人ならざるものの念や情は、日本人ならばすっと馴染んで腑に落ちるものばかり。
『寄せ付けやすい』体質の間さんと、間さんに寄ってきたものを捕食するオマエくんは、まさにWin-Winの関係性。
マイペースな人外理論で突き進むオマエくんと、常識ベースでツッコミを入れる間さんとのやりとりがとても楽しい!
間さんに懐いたぬいぐるみ『テディ』や元勇者だという店主も良いキャラで、境界線なく不思議なものたちと同居する、日常と非日常の狭間にいる感覚が心地よいです。
1話1話が短く、毎回学びや笑いが織り込まれており、さくさく読み進められます。
ずっと読んでいたくなるようなお話。おすすめです!