第8話 時は過ぎ

 どのくらいの時間が流れただろうか……。

そんなことはどうでもいい。

 もともと順応性が超高めの僕は

縄文ライフにすぐに適応出来た。

 まぁ、色々不便なこともあるが

いざ、生活してみると以外と楽しい。


 何故かと言うと、

人生初の『彼女』が出来たから……。


 勿論、『縄文人』のだけど、

小麦色の、黒髪、茶色の眼、

少し露出度高め……これがいい。

 現代でも、ぜったいモテる、超可愛い子。


 会話はテレパシーと僕が教えた言葉を

つかった会話術。

「カケルイチバン」「カケルスゴイ」 


 そんなことはどうでもいい。


 ある時、ヒョウが僕にテレパシーで

話しかけてきた。


 「カケル オマエガ ハナスコトバ 

ワタシタチ ミンナニ オシエテホシイ」


 「どうして?」と僕はヒョウに聞いた。


 「コノムラノヒト ゼンインガ 

テレバシーデ ハナスコトガ デキナイ

ゼンインデ ハナセタラ コノムラ 

モットヨクナル……」


 僕は、ヒョウの言葉を聞くとニコリと笑い頷いた。


 それから、僕は村の人々に「発語」「発声」言葉の意味、

使い方を順々に教えはじめ、村人たちは

少しづつ言葉によるコミュニケーションが

図れるようになっていった。


 「明日、狩りに行くぞ」

 とムウが言葉を発する。


 「わかった、楽しみだな」

 と嬉しそうに返事をするカイ


 言葉によるコミュニケーションが

相手に意思を伝えることに有効であると

理解できるようになった村人たちは

徐々にテレパシーによる会話を行わなく

なっていった。




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