第2話 オルフとの出会い

目に朝日のような光が差し込んできた。

その光に背中を押されるように、ゆっくりと目を覚ます。 周りは青白く輝き、見たこともない木々が生い茂っていた。

そして、いつも見る動物とは少し違う、不思議な生き物たちがあふれている。 まるで、ゲームの中に出てくる森のようで少しワクワクしてきた。風に吹かれて木の葉の匂いや葉が擦れ合う音が運ばれてくるすごく気持ちいい。

「なんだここは!」

思わず叫んでしまった。

「ここは魔法の森じゃよ」

どこからか声が聞こえた。

「私の名前はオルフ。この森におぬしをよんだフクロウじゃ」

はっきりとした声が聞こえてきた。声のした方を見てみると、そこには白銀に輝く羽を持った美しいフクロウが、木の枝に止まっていた。このフクロウが答えたのか。そんな疑問を持っていると

「おぬしに言っておるのじゃが」

という声が聞こえてきた。信じられないが疑問に思ったことを聞いてみる。

「なんで僕をここに呼んだんだ」

ついキツイ言い方をしてしまった。

「まあ、気まぐれで呼んだだけじゃ」

すっとんきょうな答えが返ってきた。オルフはあまり気にしていないようだった。

「ちゃんと詳しく教えてくれよ」

そう聞くと

「時がたてばわかるよ」

と、またはぐらかされた。せっかく話せる相手が来たのだからいろいろ質問してみる。

「ここにいる間って元の体はどうなってるの?」

「おぬしの部屋の中で深い眠りについているから安心するのじゃ。他に聞きたいことはあるか?」

「じゃあもう一つ。この森に人は住んでるの?」

「今は住んでおらぬ」

少し暗めの声になった。

「そうなんだ。デリカシーのないこと聞いてごめん。」

疑問も解決できたことだし、せっかく来たこの森を探検することにした

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る