第9話藍に溶けたまま
僕の意識は、もうどこにも届かない。
体も輪郭も、時間も、すべてが藍色に溶けた。触れる感覚も、声も、風も、消え去った世界。
けれど、不思議と怖くはない。
絵の世界に染まり、色と一体になった僕は、永遠に漂う。
描きたかった夜空も、海も、星も、すべて僕の一部となって光っている。
「……これで、いい」
小さな意志の震えだけが、色の中に微かに残る。
現実に戻ることはなくても、僕は、藍色の世界で永遠に存在している。消えたのではなく、溶け込んだのだ。
空と海、そして僕自身が、ひとつの絵として、静かに光を放つ。
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