第8話藍色の世界での意識

藍色の深みの中、僕の意識はふわりと漂っていた。

体はもはや存在せず、触れる感覚も、輪郭も消えた。ただ色と心だけがある。


波打つ藍色の世界の中で、思考も曖昧になり、現実であったはずの時間や重力は遠くに消えた。

けれど、描きたいという小さな心の震えが、色の波の中でわずかに光る。

「僕は……まだ、ここにいる」


世界と一体化した意識は、恐怖も孤独も、次第に柔らかく包み込まれていく。

藍色の深みの中で、僕は完全に絵の一部となり、色と漂いながら存在していた。

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