第21話
来店客4人中のひとり、飛び抜けて図体のでかい野郎が、欠伸を堪え眠そうに持ってきた商品のバーコードを読み取り、淡々とレジ打ちを済ませた。
…くっそ…こいつら、完璧に嘗めてやがる…。
そりゃさあ?
ほぼ毎日のペースで学校終わりにじいちゃん家に寄って畑仕事手伝ってくれるから、必然的にあたしと会う機会も増えるわけで。
関わる時間も多いわけで。
仲良くなっちゃうわけで。
だけど…だからって…徐々にあたしの生態を把握したからって、この扱いは如何なものかね諸君。
歳上、大人の威厳0じゃん。
…とっくの昔に、自分を殺し取り繕ったいい人間を気取ることは諦めたけれど。
「…あれ…みんな、今日は制服じゃん。珍しい…てか、何気に会うの2日ぶり?とかだね?」
「ああ…家で部活動の追い込みしてたから」
せめて仕事だけでも出来る女っぽく…と考え黙々とクールに商品を袋に詰め哲に渡すけれど、結局すぐに普段の自分に戻す。もういいや、面倒。
それよりも…部活?
「え、待ってみんな部活とかしてんの?」
しかも、家でするの?
意味が分からん。
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