【1】
第20話
この町に戻り、じいちゃんと再開し一緒に暮らしはじめ、近所にある農業高校へ通う4人組との出逢いから、数週間が過ぎた。
「しーちゃん、やっほー!」
「うわ、こら!また来たの!?何回も言ってるじゃん!深夜徘徊になるからみんなは…」
「はいはい。しずかさん、それ聞き飽きたから」
「大体、ここにいいるのしずしずさんひとりだしいいじゃん。取り締まるおまわりだっていないって。田舎だもん。」
ついでに、日付も跨ぐ0時を過ぎた現在。
バイト先であるコンビニ内で業務に精を出していれば、常連客となりつつあるみんながぞろぞろ挙って入店。
一応、社会に出て働いている大人としての注意を投げ掛けるも、誰ひとり気にしている素振りさえ見せないまま、各々歩き回り店内を物色している。
「そうだけどさ、せめて、学校はちゃんと行きなよ?遅刻しないで」
「明日、土曜で休み。しずか、これ会計。」
「…カシコマリマシター」
せめてもの抵抗でやっと絞り出した気遣いさえも、簡単に揚げ足をとられた。
舌を思いきり鳴らしてやろうかと考えたけれど、寸のところで堪える。
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