第8話

────────────……




無事に母さんを説得し終え(実際してくれたのじいちゃんだけど)昔使っていた子ども部屋をマイルームへと変貌させ終えたあたしは、



「うわあ…じいちゃん、これ、全部じいちゃんの畑?」


「そうじゃよ。じいちゃん家で暮すなら、野菜の心配はせんでいい。毎日、採れたての新鮮のが食えるぞ~」


「まじか!じいちゃん家なんって最高!」



じいちゃんと共に、畑仕事に勤しんでいる。




どうやらじいちゃんの毎日の仕事は、この壮大な土地を管理して守って、育てることのようだ。



土の茶色が土台となり、たくさんの種類の実が生っているカラフルな色が栄えており…、



爽快な空の青色、雲の白色、太陽の橙色…全ての色が、くっきり目覚ましく思える。


ここに立っているだけで、ものすごく気分がいい。


はじめての雪にはしゃぐ子どものように、心の底からわくわくするこの感じは、いつぶりだろう。





「じいちゃんじいちゃん!」


「ん?」


「あたしの仕事、夜の10時から朝6時までの勤務なんだ。夜勤。だから、昼間とか休みの日とか…手伝わせて貰えることあったら、遠慮なくたのんでね!あたし、張り切っちゃうよ!」


「それは、頼もしいなあ。また、若い人手が増えたよ。」


「また…?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る