病気
粘りに粘った甲斐があった。
やはり兎狩りは、冷静な思考と粘りだ。
警戒心を解いた君は、
こちらが距離を詰めることに、
抵抗を感じなくなっている。
巣箱のような箱から出た君は、少し違って見えた。
長い耳も、見えなくなっている。
こちらの様子を伺うために、耳を立てる必要がないんだ。
警戒心が解けた証だと思う。
周りの景色は雪原だ。
周りの白に、君の体の白い一部が解けこんで、
とても美しく映えていた。
これから、その白に、別の色が混ざるんだ。
ごめんね、私は病気だから、どうしてもそうせずにはいられない。
私は、雪原を楽しそうに跳ねて歩く君に近づく。
気のせいかな、笑っているように見えた君の顔が、
私の右手を見て、歪んだように見えた。
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