ホームルーム委員と代議員

クライングフリーマン

ホームルーム委員と代議員

 ================= 基本的にノンフィクションです ============

 一体、何だったんだろう。

 最初、担任から説明を受けたが、よく分からなかった。

 代議員の方は、分からなくはない、クラスの代表だ。

 学校によっては、「クラス委員」と呼ぶ。

 小中学校などは「委員長」という名前で呼ばれていた。

 高校で、「委員長」は「代議員」になった。

 何か「代議士」みたい。

 変な名前だが、とにかくクラスの代表だ。


 小学校の時、父は「級長」になったら何でも買ってやると約束してくれた。

「級長」とは、「委員長」のことで、「代議員」のことだ。

 で、「代議員」は、任期1年間。男女1人ずつ。(延べ2名)

「ホームルーム委員」は任期半年間、男女1人ずつ。(延べ4名)

「代議員」は他薦、「ホームルーム委員」は「自薦」または「他薦」。

 結局、推薦だったものの、「代議員」にはなれなかった。

「ホームルーム委員」は、「ホームルームのMC」以外、仕事は無かった。

「代議員」は、クラスの代表として、生徒会に出席したりしていた。


 父の言う「級長」は、クラスで1番の成績を持って任命される「役職」だが、「委員長」も「代議員」も「ホームルーム委員」も「人気」がないとなれない。

 成績なんか関係ない。

 古い考え方が根底にあるから、何かと役目を作りたがる学校。

「代議員」と「ホームルーム委員」を分ける必要なんか無かったのに。

 生徒会には、演劇部部長として、予算会議に出席していたが、形式的なもので、30分もあれば終るものだった。

 有るとき、私が風邪で欠席していた間に、「答辞委員」と「クラス会委員」を勝手にきめられていた。

 先生は拒否してもいい、と言われたが、敢えて引き受けた。

 皆、面倒臭がっていたからである。彼らの本分は「受験」。面倒くさいことは、あいつに押しつけておけ、という悪意は分かったが、こいつらは、自分とは違う、と思っていたから引き受けた。部活を4つ掛け持ちしていたのは、私だけである。

「受験時代」を意識しなかったから、受験勉強も大してやらなかった。

 そんな私だから押しつけられ、そんな私だから、引き受けた。

「答辞委員」は、私が草稿、文芸部部長が清書、野球部キャプテンが朗読した。

 評判は良くなかったが、達成感はあった。

「クラス会委員」の方は、卒業して数年はスケジュールのアンケートを採ったが、やつらの「面倒臭い」がまた鼻についたので、それきりになった。

 どんなことでもそうだが、「自分の都合優先」では噛み合わない。

 そんな「ご都合主義」の権化が、私の妹だ。

 とにかく、ホームルーム委員は、その場しのぎのアドリブでしか動けなかったから、面白くは無かった。

 自習の時などは、ホームルーム委員の「伝達」の仕事ではあったが、後は暇なので、先生の『物真似』を披露して遊んでいた。

 まあ、アオハルの1頁ではある。


 ―完―



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ホームルーム委員と代議員 クライングフリーマン @dansan01

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