第7話



 時は進み、ヤーサたちは高等部になった。


 ヤーサは自分称が『僕』から『俺』に、身長ものび175センチ、あどけなかった所は抜け、かつ整った顔立ちやコミュ力は変わることなく、そこに常識が加わり結構モテる青年となっていた。


 そんなヤーサだがエルとは初等部以来あまり関わっていない。


 異性と遊んだりしていることが恥ずかしくなったりする年頃がヤーサにもあったらしく周りからバカにされた事や中等部でクラスが別になったことも影響している。


 そんなヤーサだが時折見かけるエルにはいつも視線を奪われる。


 子供の頃と変わらない綺麗な髪、エメラルドグリーンの瞳、透き通るような白い肌や女性らしさを増した体つき、ヤーサはいくらでも褒められる点を思い浮かべられた。


 それが恋なのかどうかは自分自身ではわかっていない。


 もやもやとした高等部一年目を過ごした。


 そして二年になりヤーサはエル、サンと一緒のクラスになった。


 しかしコミュ力の塊と言っていいようなヤーサだったがなぜかエルの前ではうまくふるまうことができずさらにもやもやとした一年を過ごした。


 またしても一緒になれた三年目にある出来事が起こった。




「ヤーサ君、子供の頃から好きでした。私と付き合ってください!」




 サンに告白されたのだ。


 モテているヤーサだが実は告白されたことがない。


 告白されてもおかしくないのだが実はよくサンとつるんでいてサンが周囲をけん制していたからである。


 そんな周囲からさっさとつきあっちまえとよく言われるヤーサたちであったので、当然のように告白を受け入れるだろうと皆思っていた。


 だから告白の次の日からよそよそしくなった二人の関係に困惑し、ヤーサと質問攻めにし聞き出した、悩みに悩んで出したであろうヤーサの『ごめんなさい』という返事は学園中を騒がすのに十分な出来事であった。


 そしてその後からヤーサはいろんな人から沢山告白されだした。


 そのどの返事にもごめんなさいを返すヤーサに一時期は男色家の噂までたつほどであった。


 何故か、エルもヤーサを少し避けるようになっていた。

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