第2話
まず考えたのは両親のことだ。最近両親は忙しいらしく、家に帰っても深夜まで帰ってこない。また、ここから山までは2時間程かかる。ただ家と同じ方向なので、帰宅時間は考えなくていいだろう。僕は言った。
「このまま歩いていったとして、お姉さんはどうやって家に帰るんですか?」
彼女は微笑んだ。まるで、それが返答かのように。
僕が山に向かって歩き出した時、彼女もちょうど歩き始めた。こうやって誰かと一緒に歩くのはいつぶりだろう。それを考えても、頭に浮かばないから、ずっと昔まで遡るのかも知れない。
紅一点な椿 @Syougakkouhadetakeredo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。紅一点な椿の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます