第19話 召喚


 今日も朝からくじを引く。

 A賞『召喚』?

 いやいや、召喚はもう懲り懲りだ。


 『召喚』……使役するモンスターを召喚する。

 と言うことはモンスターを召喚するのか、それなら話は変わるな。

「ちょっと召喚してみるか」

 俺は外に出て召喚をしてみる。

「『召喚』」

 大きな魔法陣が出て来た。

 やばいか?超大型だったら、

 “ポンッ”と出て来たのは猫?に翼が生えてる?


『にゃんにゃ?にゃーを召喚するなんて』

「お、俺が召喚した。悪かったな」

『へぇ、人間かにゃ、ニャーはエンジェルキャットの名前はエンにゃ』

「俺は後藤春ゴトウハルだ」

『ふむ、ハルにゃ、にゃーを召喚したんにゃからちゃんと朝昼晩とおやつを要求するにゃ』

「あははは、それくらいお安いご用だ」

 とエンは飛んできて肩に乗ると、

『朝飯にゃ!』

 と前を指差しポーズを決める。

「あはは、分かったよ」

 と部屋に帰って、

「何を食べるんだ?カリカリ?ウェット?」

『ニャーのご飯は普通にゃ!朝だからパンを要求するにゃ!』

 へぇ、パンね。

「菓子パンでいいか」

 とパンを『ネットスーパー』で買ってやると、

『にゃ!この柔らかさはにゃんにゃ!しかもあまーい香りがしてるにゃ』

「食べてみればわかるよ」

『う、うみゃい!このこってりした甘さがくせになるにゃ』

「それは良かった、ゆっくり食べてくれ」

『あいにゃ!』

 とハグハグと食べているエンに癒されながら、俺もコーヒーを飲む。

 テレビをつけるとニュースをやっていて、山梨のダンジョンからモンスターが溢れ出して被害が出たようだ。

 山梨の冒険者達がなんとか収めたらしいな。

『にゃ!にゃんにゃ!それ!』

 と尻尾を太くしている。

「テレビって言って遠くの情報をつたえてくれるんだよ」

『にゃんにゃ、魔道具かにゃ』

「な、なにそれ?」

 お、3人が起きて来たのか。

「可愛いぃー」

「ねぇ名前は?」

「よしよし」

『にゃー!エンに触っていいのはハルだけにゃ!』

「そうなんだ、よしよし」

『や、やめるにゃ!エンはそんな軽い男じゃにゃいにゃー』

「ウリウリ」

『にゃー、抗えないにゃー』

 と3人とも仲良くしてるしいいかな?


 それよりも、

「3人ともちゃんともちゃんと着替えてこい」

「「「はーい」」」

『クッ!ニャーが負けるにゃんて』

 と言いながら俺の横に来てパンをまた食べている。

 二つ目だけど食い過ぎじゃないのか?


 3人も着替えて来たので朝飯はエンと一緒のパンでいいか。

 コーヒー牛乳とパンを出しておく。

「エンちゃん?食べる?」

『もう食べたにゃ!』

 とテレビに夢中のエン。

「さて、食べたらオフィスにいくぞ?」

「はい!」

 とりあえず3人のアパートなり住居を借りないとな。

 今のままじゃ、めんどくさいからな。

「エン、行くぞ」

『分かったにゃ』

 と肩にしがみつくエン。

 車に乗り込むと窓の外を見ている。

『凄いにゃ、人がいっぱいだにゃ』

 小声になってるけど流石に首元で喋ると聞こえるだろ。

 

 オフィスに到着するとミレイがもう仕事をしている。

「おはよう、早いな」

「おはようございます。せっかくですからホームページを作ろうと思いまして」

「そっか。できたらボーナスやるからな」

「は、はい!ありがとうございますって、それなんですか?可愛いぃー」

『エンにゃ!よろしくにゃ!』

「喋った!いやーん、可愛いですぅ」

 とミレイも虜にしてしまったな。

「エンちゃんおいで」

『にゃんにゃ?』

「うりうりうり」

『にゃ、また、あの、攻撃にゃ』

 笑いながらエンのステータスを見る。

ーーー

 エン(エンジェルキャット) 135歳

 スキル おやつBOX 猫パンチ 猫キック 光魔法

 ユニーク 癒しの光

ーーー

 レベルがないんだな。それより『おやつBOX』ってなんだ?それに光魔法が使えるならそれなりに戦力になるのか。

 いや、マスコットだな(笑)


 エンはその辺で遊んでいるので2階に上がって書き物を進める。

 クランになったら色々な補助制度があるのでそれに加入するための書類だ。


『ハルニャー!どこにゃー!』

「ここだ、どうした?」

『良かったにゃ、召喚者からあまりにも離れると返されるにゃ』

「そうなのか、悪いな、いない時はここにいるからな」

『分かったにゃ』

 フラフラとソファーに横になると寝てしまうエン。

 疲れたんだろうな。


 昼になると、

『にゃ!ひるだにゃ!ごはんだにゃ!』

「寿司でいいか?」

『にゃんにゃ!その甘い響きは?』

「こう言うのだ」

 と画像を見せると食いつくエン。

「コレでいいにゃ!」

「んじゃ、下の奴らにも聞かないとな」

『早く行くにゃ』

「おーい、昼は寿司でいいか?」

「はーい!」

「『ネットスーパー』で特上を五つと」

“ドンッ”と言う音に尻尾を太くするが、段ボールを開けると“にゃー”と鳴くエン。

 みんなに配ってくれてようやく自分の分を食べ始める。

『うみゃーー!魚にゃ!おいしいにゃ!』

「それならコレもいるかな?」

 と『ネットスーパー』でヂュールを買って、渡すといそいそと『おやつBOX』に入れている。

 収納の下位互換のようなものだな。

 まぁ、今日からマスコットとして加わったエンはその可愛さで俺らを癒してくれる。

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