第17話 オフィス


「母さん、これ読んで」

 と生活魔法の本を渡す。

「最近、老眼でね?あれ、読めるわね」

 とポーションのおかげか、老眼も治ったらしい。

 ゆっくりと読んでしまうと少し眩暈がしたのか支えると、

「これなんね?」

「魔本の生活魔法だ、『トーチ』『ウォーター』『ブロウ』『ホール』『クリーン』の五つが使えるよ」

「へぇ、『トーチ』なんね、ライターね」

「あはは、そうだね。でもクリーンはいいよ」

「『クリーン』おぉ、綺麗になった気がする』

 まぁ、まずは魔法になれないとね。

「おいの『収納』には負けるったい」

「うるさいね!魔法でうっ散らかすよ?」

「父さんも母さんを怒らせたらいかんよ?」

「ああ、わかった」

 タクシーで今日は東京を観光して回ると楽しかったようだ。


 夜はまた母さんが3人に料理を教えている。

「ほんとにどの子がお前のコレね?」

「あぁ、そう言うのじゃないからさ」

「ほんとね?3人ともお前が好きっぽいけどな」

「それはおいおいだろ」

「もう37やろ?孫の顔ばみたかね」

「もうちょっと長生きしてくれ」

 と親父と喋りながらビールを飲む。


「それとほい、金はいるやろ」

「なんね、こがん金ばどうしたとね?」

「ん?俺は錬金術師やからポーションを作って売ったら金になるからさ」

「そうね、母さん!ハルから金ばもらったけんね」

「まぁ、いつぶりね?良かったねー」

 父さんは300万を『収納』すると、

「母さんには200万ち、言っとくばい」

「分かったよ」

 明日には帰るそうなので渡せて良かった。


 空港まで見送りに行く。

「またくるからね?」

「あぁ、2人とも元気でね」

「それと1人に決めなさいね!」

「うるさい、分かったから」

「ほんと誰に似たんだか」

「モテよるのは俺似やね」

「バカ言わないの!」

 と最後まで笑いながら見送った。

 家まで帰るとようやくゆっくりできるな。

「私じゃダメですか?」

 とクオンがやってくる。

「は?いやいや、なんで俺?」

「助けてもらった時から好きでした」

「待って!私にも言わせてよ!私もハル様のことが好きなの!」

 とカレンもやってくると大声だったのでネアもやって来て、

「2人とも!私を置いて告白なんてどう言うことよ!」

「「関係ない」」

「私も好きよ?あの3人をまとめていたのを見て好きになったの!」

 と3人が告白するので、

「ちょっと待ってくれ、俺にも心の準備があるだろ?」

「はい。待ちますから」

「当然です」

「私よね?」

 とネアの自信はどこからくるんだ?まぁ後回しにしないと今からが大変だからな。


 明日は納車だし、オフィスもできてることだろう。

 そう言えばクランの名前どうしようかな?


「お、ハルだけど今大丈夫か?」

「暇してたところだよ」

「クランの名前どうする?」

「あぁ、エリナ達連れてそっちに行くよ」

 とコタロウがこっちにくるらしい。


「おじゃましまーす」

 と3人が来て長袖を来てるエリナを見て秋を感じるな。

 それよりようやく話ができるな。

「クランの名前でしょ?一応考えて来たから」

「おぉ!でも一択じゃね?」

「は?」

「勇者クラン!」

「却下ね!そんなの恥ずかしすぎる!」

「だな、やっぱチートクランで!」

「それもダサい!私が考えて来たのはサモナーズクラン」

「どう言う意味?」

「サモナーズ、召喚者達って意味」

「おお。それでいいな!」

 と言うことでサモナーズクランに決定した。


 翌日は納車だからタクシーで車屋に行くと、ピカピカの俺の車が置いてあった。

「よし!コレから俺も車持ちだな!」

 鍵を受け取り車に乗り込む。

「ありがとうございましたぁー」

 と言う声と共に発進してオフィスに到着する。

 ドアも頑丈なドアに変わり、不動産屋も待っていたので中を軽く見てサインをすると鍵をもらう。

「ここが私達の部屋ですか?」

「違うぞ?クランの部屋だ。ここに集まってみんなで計画を立てる」

「へぇ、綺麗ですね!」

 よし。みんなを迎えに行こう。


「な!車買ったの?」

「いいだろ?」

「スゲェ!かっこいいじゃん」

 とコタロウは言って乗り込む。

「もう。内緒でそんなの買って!いいなぁ!」

 とエリナが乗り込んで色々と機能を触っている。

「あー!車の免許だ!さっさといっとけばよかった!」

 とタクミは悔しそうに乗り込んで、みんなでオフィスまでドライブだ。


「あ、これデザインしてみたんだけど」

「お!いいじゃん、サモナーズクランのマーク」

「へぇ、才能あるわね」

 とタクミの作ったマークはそのまま使えそうだな。

 まずは看板からだな。


 オフィスに着くと中に入って、何にもない状態だ。

「まじ、ここがオフィスになるのか!」

「いいねぇ!車もあるしあとは机と椅子ね」

「それは『ネットスーパー』で買えばいいだろ?」

「だね!冷蔵庫とソファーとテレビ」

「あぁ、それはいるな」

 と楽しそうに選んでいる6人、

 ここからサモナーズクランが始まる。

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