第16話 親


 今日は車を見に来ている。

 7人乗りだとバンかSUVだな。

 まぁ、バンで黒のかっこいい車があればそれでいいかな?

 と思っていると車屋からは今は魔石とガソリンのハイブリットが、売れているらしい。

 とりあえず見てみると外観もかっこいいので試乗してみる。

 やはり乗りやすいので黒のバンに決めた。

 8人乗りらしくそれなら1人増えても問題なさそうだ。

 この黒い車を買うと言ったら3人ははしゃいでいる。

 契約を済ませて後は納車待ちだな。

 

 事務所になる場所はクリーニングは済んで後はドアの交換だけらしいので待つしかないか。


 と家に戻ると、親がいた!

「おい!なんで女連れで帰ってきとるんだ?」

 父さんが仁王立ちで玄関を占拠している

「父さんも母さんも久しぶりだね」

「おいは「あらあら、この人は怖くないですよ?ほら、新聞に載ってた」ああ、グループか」

「パーティーな?こっちから、ネア、カレン、クオンだ」

 と2人に紹介すると3人ともガチガチで、

「お、お初にお目にかかります。ネアと申します」

「わ、私はカレンと言います」

「クオンです。不束者ですがよろしくお願いします」

 ん?クオンだけなんか挨拶が違うような?

「まぁいいけん、入らんね!」

「いま煮物ば作っとたとよ」

 と部屋に入ってソファーに座ると、クッションに座る3人。

「で?どれがお前のコレね?」

 と小指を立てる。

「私です」

「いや、クオン?そんな感じになったことないよな?」

「お父さん、ハルさんをください!」

「は?カレンもおかしいから?な?」

「わ、わたしが、い、一番」

「ネア、泣くなよ。どうしたんだよ3人とも」

 こうなると困る。どうしたらいいんだ?

「あら!女の子を泣かせて!ハル?なんとかしなさい!」

「泣くなよね?ネア!」

「は、はい」

「ふぅー」

 泣き止んだネアはクッションを抱いている。

「3人とも嫁にもらうか?」

「バカ言ってないで、そこ片して」

 煮物にご飯におひたしと味噌汁。

「母さん、ビールばくれんね」

「ほい。父さん」

 と収納から出して渡す。

「お前どこから出した?マジックね?」

「スキルだよ、俺も冒険者だからな」

「へぇ、そんな便利なのがあるとね?」

 と母さんもこっちに来て刺身を置くと「いただきます」とご飯を食べる。

「まぁ俺だけやけどね」

 3人も黙々と食べている。

「女癖が悪ぅなってから!」

「みんなパーティーメンバーだ!」

 父さんに何言っても聞かない気がする、

「でも父さんたちはDカードは取ったの?」

「いや、とっとらん」

「明日取りに行こうか?」

「この老体を痛めつけるつもりか?」

 父さんは冗談のつもりでもめんどくさいなぁ。


「はぁ、父さん、真面目な話だ」

「なら明日連れていけ」

「おし、母さんもね」

「はいはい」


 父さん母さんが泊まるので『ネットスーパー』で布団を二式買い、俺はソファーで眠る。

 2LDKで良かったよ。


 翌日は朝の早い父さん母さんに起こされて父さんと散歩に出かける。

「なかなか風情がある街並みだな」

「だね、家賃もそれなりだけどね」

「ハルは冒険者で食っていくつもりね?」

「まぁね、クランを作ったからね」

「そうか、怪我だけはせんよーにな」

 と言いながら散歩をして戻ると、

 3人でキッチンを使いながら朝飯を作っていた。

 監督は母さんだ。

 男の俺たちの出る幕はなさそうなのでリビングにいくと、

「いてて」

「どうしたの?」

「最近腰がな」

「んじゃコレ飲んで」

「なんね、これは?」

「ポーション、いいから飲んで」

 と飲ませると、

「ほお、こりゃいいな、母さんも腰が痛いって言ってるから飲ませてやれ」

「あいよ」

 と母さんにも飲ませる。

 腰や片頭痛が治ったようだ。


 できた朝飯が並ぶ。

 少し焦げた魚に味噌汁に卵焼きとウインナー。

 嬉しそうな3人を前に食べると、

「美味いな」

「やった」

 と言いながらみんなでご飯を食べてギルドに行く準備をする。

 俺はその間にクジを引くとD賞『魔力+50』

 最近はコレばっかりだな。

 

 とりあえず今日はDカード作りとスキルの確認だな。


 父さんと母さんを連れてギルドまで歩いていく。

 色々と連れて周りたいがまずはギルドから。

「お、また来てくれたんですね?」

「ギルマスは暇なのか?」

「いえいえ違いますよ、ちょうど見えたんで」

「そうか、今日は親のDカードを作ろうと思ってな」

「そうでしたか、ではこちらにどうぞ」

 受付に行きDカードを作ってもらう。

「んじゃモノリスに触りに行こうか」

 こちらではモノリスに触るとジョブなんかが取れるそうだ。

「コレに触るのか?」

「触っていいよ」

 2人とも触ると、父さんは商人でスキルは『収納』、母さんは魔法使いでスキルは『風魔法』だった。

「母さんも『収納』が良かったわ」

「あはは、コレばっかりはしょうがないよ」

「俺は『収納』か!こりゃいいな!」

 まぁ無事取れたんだからいいか。

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