第2話
昼休み、3階窓から街を眺めていると、白いおじさんがいた。
……?
なにかと戦っている。
持っている長い棒も白かった。
一生懸命棒を振り回していた。
剣じゃなかった。
もちろん杖でもない……呪文も唱えてない……あ。
ファンタジーじゃないんだ。
見えない何かがおじさんを襲っている。
でも最後は落ち着いて、棒を木にかざして、何やら話しかけているようだった。
「もう観念しろ。
ここはわしが制した。
無駄な抵抗はよせ。」
風が吹いた。
棒が木に触れたまま、おじさんはゆっくりうなずいた。
たしかに何かが、終わったような気がした。
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