第3話


 今日もおじさんは白い服を着ている。


「おはようございます。きょうもお仕事ですか。」


「ああ、そうだな。だんだん暑くなって、奴らも活発になってきた。」


「先日、おじさんが戦っているところを学校の窓から見ました。」


「お前さん、あれを見たのか。」


「ええ……すごくかっこよかったです。」


 本当は、「何と戦ってるんですか」って聞きたかった。

 でも、そんなこと聞いちゃいけない気がした。


「そうだ、夏休みにバイトしないか?

 最近の若いもんは、この仕事を嫌がってな。

 跡を継ぐ者がおらんのだよ。」

 

 信号が青に変わった。


「そうですね。こんどおじゃまします。

 それでは、いってらっしゃい。」


 おじさんの仕事を見せてもらうことにした。

 それにしても、何と戦っているんだろう?

 

 未知の何か?

 

 考えたらずいぶん無茶なことを引き受けたな。

 戦いだぞ?


 でも、知りたい。

 ちょっとワクワクしていた。


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